地方議員で作る「全国日台友好議員協議会」が発足

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台湾との交流に取り組む全国の地方議会議員で作る「全国日台友好議員協議会」の設立総会が5月26日、参会者30人を集めて福岡県議会内会議室で開かれ(議長・加地邦雄福岡県会議員)、規約・事業案を決定し、名古屋市議会の ふじた和秀議員を会長に、各担当役員をそれぞれ選出して正式に発足した。

協議会のふじた和秀会長(右)と設立総会の加地邦雄議長
ふじた和秀 協議会会長(右)と設立総会の加地邦雄議長(左)

協議会は昨年8月の「日台交流サミットin金沢(安達前実行委員長)」で採択された金沢宣言を受けて設立されたもので、国と並行して地方レベルで台湾内各都市との連携を図り、相互理解に努め、交流を推進することを目的としている。

同宣言で謳われた「日台交流の永き歴史の中で、日本と台湾の地方の人的交流は強い絆で結ばれており、血縁、地縁も単なる国交以上の民間交流として親善友好の基盤を作っている。我々は全国から集結した地方議会議員の交流を日本と台湾の友好新時代の出発点として活動し、東アジアの自由・民主・平和のために努力することをここに宣言する」を具現化したものである。

日台交流サミットin金沢の安達前実行委員長
協議会設立の中心的な役割を果たした「日台交流サミットin金沢」の 安達前実行委員長

次いで協議会の最初の活動として9月4日に「日台交流サミットin和歌山」をホテルグランビア和歌山で開催することを決め、実行委員長に遠藤富士雄和歌山市議会議員を選出した。

日台交流サミットin和歌山の遠藤富士雄実行委員長
「日台交流サミットin和歌山」の実行委員長に選出された遠藤富士雄氏

総会に先立って記念講演した戎義俊・台北駐福岡経済文化辦事處處長(総領事)は、最初に今年2月の地震において日本国民から多大の支援を受けた台南市の賴清德市長が、陳菊・高雄市長、謝長廷・台湾駐日代表(大使)とともに6月10日に熊本県・市を訪問し、2億円の義援金を届けることになったと報告し、次いで今も台湾に生き続ける「日本精神」を中心に講演した。

講演する戎義俊総領事
講演する戎義俊・台北駐福岡経済文化辦事處處長(総領事)

勇気・忠誠・勤勉・秩序・公益・自己犠牲などを示す「日本精神」は、戦後台湾で純粋培養され、今や台湾の固有名詞となっている。これは新渡戸稲造のいう「武士道」であり、5人兄弟の長男である自分は母親からこの精神の薫陶を受けて育った。

未曽有の苦しみや悲しみをもたらした5年前の東日本大震災において暴動や略奪が起きることなく秩序ある行動をした日本人の姿は、世界に感動を与えたが、普段表立って示さずとも、日本の中に今もこの精神が立派に生き続けていることを示している。日本と台湾の切っても切れない深い繋がりの基盤がここにあると思っている。

今日発足した「全国日台友好議員協議会」は、この精神の上に立って国・地方両レベルにおける絆をさらに強め、両国が一層緊密な友好関係を築き、お互いに輝くための礎石になるものと期待している。

戎義俊総領事の「日本精神」の講和に耳を傾ける参会者
戎義俊・総領事の「日本精神」の講演に耳を傾ける参会者

総会は最後に、地方レベルにおける日台友好の活躍をリードし、今日の協議会設立の中心的な役割を果たした金沢市日台親善議連・安達前会長に感謝し、理事長就任を要請するとともに、長年日台の友好親善に尽くしている大江康弘・亜東親善協会会長に協議会の顧問就任をお願いすることを決定して終了した。

参加者全員で記念撮影
参会者全員で記念撮影