台灣駐日外交官自殺の経緯とその元凶–Fake news

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(NHKのinterview 2019/2/1取材の原稿)

この度,台北駐大阪辦事処蘇啟誠処長のご不幸を誠に残念に思い、心からご冥福をお祈り申し上げます。

台北駐大阪辦事処蘇処長のご不幸の元兇は Fake newsによる事件だと私は 思います。

去年の9月4日暴風水災の為に関西空港の被害が大きかった。翌日 、9月5日の午後から二つのFake newsが中国と台灣に流されていた。

#Fake news 1:
9月4日台風の為に関空が一時的に閉鎖された。9月5日関空側は 残された客を救出する為に,午前6時から,関空內の バスと船を利用して移動作業を開始した,午前11時頃,中国客1012名(117名の香港客と5名のマカオ客を含む)と台灣客32 名,合計1044人を集めて日根野のshopping centerの駐事場まで移動させた。しかし 外部からの バスは関空まで入る事が 一切禁止されていた。
9月5日午後中囯のinternet からのfake newsに よると中国駐大阪領事館が バスを派遣して関空までに入って取り残された中国客を救出した,中國の マスコミも 大きく報道して《偉大な祖國のお陰で取り残された中国客以外の台灣客も助けられた》と言うことで 台湾の マスコミと 台灣の野党国会議員が騒いで大騒ぎになった,批判の 言論が 津波の 様に絶えずやって来て,批判の 目標は東京の台北駐日代表謝大使に集中していた,批判の內容は《中囯側ができることを なぜ台灣はできないのか?》《あの時の謝大使は何処にいたのか? なぜ関西空港まで見に行かなかったのか?》《責任を 取って大使の 職をやめろ》等。

#Fake news 2:
9月6日ある人がPTTのJapan Travel に投稿した,その内容は彼が関空で中囯側から派遣されたバスに乗って,脫出した後,大阪市內で台北駐大阪辨事処に電話して宿泊と交通などの協力を要求したが辦事処職員の態度は冷たく、断わられたと言う記事で台灣のマスコミと評論家たちは火の上に油を注ぐ 様に台北駐大阪辦事処と台北駐日代表処(東京)の謝大使を更に嚴しく非難した。しかしあのPTTの記事はfake newsだと後で明らかになった,投稿した人物は游xx、ペンネームGuRuGuRuと言う台灣の現役大学生で 、警察も彼を起訴したが裁判官は 無罪判決とした,無罪の理由は台湾の 法律《社会秩序維護法》に違反するまでの行為ではなかったとの理由からです。

私は台灣出身ですから 同じ台風の被害者として真相究明の為に7篇の文章を書いて台灣の マスコミに投稿して ,そして新聞に揭載された文章を蘇处長に送って《これを自已防衛の武器として 使ってください》と言いました。9月10日蘇処長から 返事のmailが あってその內容は:

[請教王博士,台灣自由客人數來源是那裡? 蘇啟誠](王博士ちょっと お伺いしたいですが台湾の個人旅行客、その人數の出所は何処からですか? 蘇啟誠)。

,私はパソコンを 開けなかったので 9月12日の朝に返信した:

[由於電腦未開機,延遲答覆,尚乞海涵。
勞苦功高卻徒負罵名,真是太委曲了,未能更有效的替您們申冤,謹致歉意之忱。
根據來自關西空港的報道,9月5日送走中國滯留客1012人〈包括香港客117人及澳門客5人)加上自動加入的台灣自由行散客32人,共1044人於上午11點由關西空港乘專用巴士送往泉佐野市(實際是日根野的大賣場停車場),所以4日當晚滯留在關西空港的台灣散客應該是32人+?。至於確實人數,如未辦妥登機手續,大概無從查考吧。兹將敝人的愚思蠢見,傳真呈上,敬請玉覽。9月12日 王輝生敬上]
(私はパソコンを開けて見なかったので返事が遅くなり申し訳ありませんでした。最近 大変ご苦労されている 処長さんですがその 苦労も 台湾国内の人達には理解されず 却って叱られていて本当に悔しくて残念でおつらいと思います。
微力ながら私はあなた方を 弁護する為に,もっと有效な方法を考えていましたが 見つからなくて,誠にすみませんでした。

関空からの報道によると9月5日取り残された中國客1012人(香港客117人及びマカオ客5人を 含む)と台灣の個人旅行客32人,合計1044人が関空提供の專用バスに乗って泉佐野駅(実際は日根野のshopping centerの駐車場)まで移動した,だから4日の夜 関空に残された台灣の個人旅行客は32人+?。正確な人数はもし 搭乗手続きを していなかったら調べる事ができないでしょう,私の愚見と文章をファクスで送りましたのでどうぞご覧ください。9月12日
王輝生敬上)。

9月4日の夜、関空に取り残された台灣人客はほとんどが個人旅行客(中国人客はほとんど团体客)ですからその人数を調べる事が出来なかった,それで、処長さんが悩んでいたことを私がよく感じた。

その他に追伸として《同遭災變同受委曲不同迴響》(同じ災害を受けて、同じつらさを感じて、しかし日本人と台灣人の反応が同じではない)という文章を蘇処長にも送った,その文章内容の簡略は下記の 通り:

[9月4日の暴風雨で関西の被害が大きかった,9月6日北海道で又震度7の大地震があって,全道295万世帶が停電断水状態になり,すべての对外交通もマヒ状態になった。しかし日本全国が团結一心で国と社会の運營は規則正しく,平日と同じ樣に動いていた。9月10日安倍首相も予定通り,国際会議に出席する為にソビエトへ行き,20日の自民黨総裁選舉も中止なしで実施された。しかも被害者達が誰も文句を言わず,野党側も国の為に与党と協力して国家の災難を一日にも早く乘り越える樣に努力して,政治家達の誰もその災難を利用して私利を図ることはなかった。

その一方で同じ災害を受けて,台灣の駐日官僚がfake newsの為に攻擊の目標に なって とても 困った情況になっていた。例えば《中国側がバスを派遣して関空まで 入って中国客を救出したという ニュースが流れて,中国が自国の旅客を救出できるのに台灣はなぜできないのか?》ということで千里以上,遠く離れている台灣のマスコミと 野党の議員達が過剰反応してそのfake newsの真相究明の前に厳しく駐日大使と駐日の官僚達を絕えず非難していた。同じ自然災害大囯の日本と台灣は どうして天災地変に对する反応が千差万別なのだろうか? 日本人の《治人事天 莫若嗇》(人間と天に奉仕するなら精力、氣力、神経等のエネルギーを^倹約するより良い方法はない)の精神を台灣の国民のも学ぶべきだと痛感しております(見賢而思齊)。 9月12日 王輝生敬上。]

間もなく,9月12日午前8:42蘇処長からmailがあり:

[處置不當,連累謝大使,罪過](処置不適当で,謝大使が巻き込まれて、大変ご迷惑がかかりました,罪深いです。),

2分後の午前8:44又mailがあって:

[所言甚是,同感,但沒人聽進去](おっしゃ った通りで,同感です,しかし誰にも 聞いてもらえなかった).

それが処長さんの最後の遺言となりました。(報道によると処長さんは翌日の9月13日の夜11時頃自殺したが 9月14日の朝に発見されたと言うことです。)。

結論と感想:
Fake news は自由民主の國では非常に 流れやすいしその 被害も大きいです,おそらくこれは自由民主国の共同のweak point だと感じます,アメリカも日本も 同じでしょう,蘇処長のご不幸はただ冰山の一角でしかなかった,言論不自由な敵国がいつもFake newsを武器として相手囯の自由民主制度を破壞する、社会の混乱を起こす。

この度流されたfake newsの攻擊目標は台灣駐日謝大使だと 思います,その理由は日本と台灣の友好関係がここ数年は最良状態に なっていることです,去年両国は670万人が交流していた,日本の高校生の修學旅行先もアメリカを 抜いて台湾がトップと なっています,去年,40個所の日本の地方議会と323名の日本各地からの地方議員たちが招聘されて《日台議員サミット》が台湾の高雄で行われました,しかし 《運命共同体》の日台関係が 更に進むと 困る国がある,困る人達もいる,そして日台友好関係の最大功勞者の謝大使は邪魔物に なっている ので どうしても彼を打倒したい というわけです(大使の 職をやめさせたいのです)。
しかしFake news 1:中国側のバスが関空内に入る事とFake new 2:大阪辦事処の電話対応が悪いこと等の問題はすべて処長さんの 管轄地大阪であったのにもかかわらず,500キロ以上も離れている東京の長官謝大使が卷き込まれて、嚴しく批判を受け、溫厚且つ責任感が强い処長さんの心のつらさはよく感じました,《謝大使が巻き込まれて、大変ご迷惑がかかりました,罪深い》と言う言葉も出していたので自分を責める氣持が頭に滿杯していたのでは ないでしょうか?
そして、処長さんは私が送った文章の内容に同感で、自已弁護の武器として对外的に說明していた,しかし誰にも聴いてもらえなかった,真面目、一生懸命に台湾の為によく頑張っていたのに、かえて自分の国の国民達から厳しく非難を受けて《百口莫辯》(百の口があっても弁解する事が出来ない)と言うことであの時、処長さんの無力感とつらさは
よく理解しました。まさか自殺するまでしてしまうとは考えてもみませんでした。

Fake newsの出所は個人行為なら、その对応と防ぐのは割合に簡単ですが团体的な行為ならその对応が難しくなって,そして国のレベル、特に独裁囯からの行為なら、現時点ではお手あげの状況です,それで自由民主の国々が一刻でも早く密に連携して、その对策を真劍に考えないといけないと思います。

追記:
蘇処長との 出会い:
蘇啟誠処長は2018年7月に台湾駐冲繩辦事処処長より駐大阪辦事処長に榮転されたばかり,私は去年6月23日台湾の李登輝元総統を お迎えする 為に冲繩に参りましたがそこで蘇処長に 大変お世話になりました,处長さんは溫厚で無口、真面目で責任感が強い人だとの印象でした,とてもおとなしかたです。
2019年2月1日NHKが大津市の輝生医院で取材した。

医療法人輝生医院 理事長 王輝生 敬具

 

 

《本文章內容僅反映作者個人意見,不代表台灣新聞社立場》