連戦・元副総統が中国の胡錦濤・総書記と会談

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~ 国際民間航空機関(ICAO)参加に期待感~
 ロシアのウラジオストクで開催されたアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議に馬英九総統の代理で台湾のAPEC首脳代表として出席した※連戦・元副総統は9月7日、一時間余り中国の胡錦濤・中国共産党総書記と会談した。会談後の記者会見で連元副総統は、胡総書記に対し台湾が適切な形で国際専門機関である国際民間航空機関(ICAO)の活動等に参加できるよう配慮する協力を呼びかけた。また連元副総統は、2005年.4月の「連・胡会談」で共同声明を発表した「5つの共通願望」うち、多くは実現したとしているが、両岸発展の枠組みと相互信頼メカニズムの構築や台湾の国際活動参加等、いまだ実現していないいくつかの部分について触れ、両岸がさらに努力する余地があるとの認識を示した。
 さらに連元副総統は、両岸関係が緩和し、人々の努力によって台湾が世界保健機関(WHO)の年次総会(WHA)に出席できるようになったという事実を指摘。「われわれは事前に意志疎通の『通気』を良くすることで、台湾の人々、両岸の人々の飛行安全を保障する国際民間航空機関への参加も望んでいる」との考えを改めて示した。

※連戦…1936年台南市生まれ。台湾大学政治学部卒、アメリカ留学を経て、台湾大学政治学部主任、政治研究所所長を歴任。同時に国連総会の中華民国代表顧問にもなった。李登輝政権時代には、外交部長、台湾省政府主席を歴任、1993年には国民党副主席兼行政院長(首相)に就任。1996年総統選で李登輝総統とペアで当選し、副総統に就任。以後2回の総統選に出馬するも敗れる。以後、対中接近、2005年4月には初の中国訪問を果たし胡書記との会談を実現した。2005年7月より国民党名誉主席に就任。妻の連方瑀は台湾の第3回ミス・チャイナコンテスト優勝者。長男の連勝文氏は2005年の国民党大会で中央常務委員に選出されている。連戦氏は台湾では誰もが知っている大物政治家の一人である。