台湾のジェラート店、東アジア地区で2位受賞!
東アジアNo.1のジェラートを決定する大会「ジェラートワールドツアー東京」が9月4日より同6日まで、駒沢オリンピック公園中央広場で開催され、台湾・台南から出場したジェラート店「NINAO Gelato Classico(蜷尾家)」が見事2位に輝いた。これにより同店は、2017年のイタリアで行われる決勝戦へ出場権を獲得した。
同大会には一定基準をクリアし、東アジア地区から選ばれ抜いた16チームが出場。台湾から2チーム、韓国から1チーム、日本から13チームがそれぞれ自慢のこだわりジェラートを出品した。
甲乙付けがたい強豪チームらを出し抜き、イタリアへの切符を手に入れた同店のジェラート職人・李豫(Yu Lee)さんは表彰式後、「本当に嬉しいです。日本で皆さんに受け入れて頂いたように、本戦開催地のイタリアでも台湾のジェラートを受け入れて頂けるように、みんなで努力していきたいです」と述べ、感激の涙を流した。
このほど同店が出品したのは、台湾の阿里山で穫れる蜜香紅茶を混ぜ込んだジェラートに屏東市産の黒米ポン菓子をトッピングし、上から台湾産のライチ蜂蜜をかけた「La Dolce Vita di Te」。滑らかで優しい甘さのジェラートに、ポン菓子の食感、ライチ蜂蜜の香りがアクセントとなった台湾独自の逸品だ。李さんによると、同品は同大会のために生み出し、まだ台南の本店でも販売していない新作だという。
また、このほどの受賞は一般来場者の投票と出場選手同士による投票、そしてジェラートの味、構成、プレゼンテーションを基準に審査員が審査を行い選出した。
同店が2位に選出された理由として、審査委員長の加藤信さん(協同組合全日本洋菓子工業会理事長)は「彼らは一般客からの支持がとても高かった。味はもちろん美味しいが、何と言ってもパフォーマンス(プレゼンテーション)が素晴らしかった」と品評。
また、主催者のアンドレア・コッキさん(カルピジャーニグループCEO)と今野正義さん(日本食糧新聞社代表取締役会長CEO)も同じく同店のパフォーマンス力を評価し、2位受賞に対し祝福の意を述べていた。
同品を試食した一般の日本人来場者は「ライチの蜂蜜が珍しい。台湾の紅茶の味もまろやかで、とても美味しかった」「台湾の材料を使っているのが素敵」などとコメントし、台湾ならではの工夫が評価されている様子が伺えた。
なお、同じく台湾から出場したYellow Lemonのイタリア人ジェラート職人のAndrea Bonaffiniさんは、パッションフルーツピューレーをかけたホワイトチョコレートのジェラートを出品し、一般来場者投票特別賞を受賞。
さらに期限時間内にどれだけ高くジェラートを積み上げるか競う「Stack it High」で優勝した。Andreaさんはまだまだジェラード店が少ない台湾でジェラート文化を広めるべく2014年8月に台北市中山区でお店をオープンし、台湾人に本場イタリアの味を提供している。
ジェラートワールドツアーとは、イタリア外務省の後援のもと、イタリアンスタイルの歴史深いジェラート文化を全世界に広めることを目的に2012年から始まった国際移動型大会で、世界中のジェラート職人の想像力や技を競うコンテスト形式のイベント。このほどの2015年〜2017年、第2回シーズンでは、既にシンガポールで2015年3月に開催されており、このたびの東京大会は今シーズンの2カ国目。今後は上海、サンパウロ、ロンドン、ミュンヘンなどを廻り、2017年にイタリアのリミニで行われる決勝選で全世界ナンバーワンのジェラートを決定する。なお、2012年〜2014年には第1回シーズンが開催されており、オーストラリアのシドニーからの参加者が優勝した。