今年で11回目を迎える大阪アジアン映画祭が3月4日から13日までの間、ABCホールやシネ・リーブル梅田など大阪各所で開催されている。
同映画祭では、「台湾:電影ルネッサンス」特集が組まれており、台湾映画6作品が公開されている。映画祭開催の初日である3月4日には、オープニング作品として「湾生回家」が上映され、オープニングには「湾生回家」の黄銘正監督やプロデューサーが登壇し、昨年公開された「KANO-1931海の向こうの甲子園-」に出演した俳優の永瀬正敏氏も駆けつけた。
同映画祭の特別協賛団体に名を連ねている台湾文化部の陳永豊副部長も挨拶に立ち、1999年の台湾大震災における日本の支援や、東日本大震災での台湾からの義援金など、深まる日台間の絆を例に挙げ、「湾生回家」を、「絆」を感じ取ることが出来る素晴らしい作品だと評価した。
次いで、黄銘正監督や「湾生回家」に出演した「湾生」(台湾生まれの日本人)の方々が登壇し、オープニングを盛り上げた。
映画も後半に差し掛かると、場内からは笑いとすすり泣く声が聞こえた。上映が終わると、観客たち手が鳴り止まず、会場で共に映画を見ていた湾生たちにスタンディングオベーションが向けられた。観客の多くは、湾生たちとの記念撮影や黄銘正監督よりサインを貰うため列をなし、映画終了後もしばらくは作品の余韻が残っているようであった。
アジアン映画祭では、この「湾生回家」の他、「雲の国」、「私の少女時代」、「欠けてる一族」、「The Kids(仮)」、「あの頃、この時」といった作品がそれぞれ上映される。