台湾大学に日本人農学者らの胸像設置へ

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 日本統治時代の台湾で、コメの品種改良に取り組んだ農学者・磯永吉と、磯を助けた農業技師・末永仁(めぐむ)を顕彰しようと、台湾大学農芸学科関係者らが寄付を募り胸像を制作した。大学構内の「旧高等農林学校作業室」(台北市史跡)に設置を予定しており、10日にお披露目が行われる。
 
 磯永吉は広島県福山市新馬場町出身。元台北帝国大学(現台湾大学)教授。台湾在来種のインディカ米と日本のジャポニカ米の交配を重ね、味がよく、台湾の気候にも適した米を開発し、台湾米(蓬莱米)の父と呼ばれた。開発に使った品種は1000余種、200数十種。試験田第65番目の畝で育成した品種「台中65号」は、台湾の古称「蓬莱仙島」から『蓬莱米』と名付けられた。一方、末永は福岡県出身で、大分県の三重農学校を卒業後、農業技手として渡台。台中の農事試験場技師などとして、磯の長年の改良を助けた。
 

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