台湾、工業競争力は世界11位

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 国連工業開発機構(UNIDO)が今年1月に発表した「2011年工業発展報告書」によると、台湾は2009年の調査対象である118の国・地域のうち「工業競争力達成度指数(CIP)」が世界で11位になり、前回より1ランクアップした。
 
 同報告書は、各国の製造業における生産と輸出力の競争の優位性を分析することにポイントを置いており、主として工業能力、工業化の密度、世界の製造業の付加価値に対する影響力、製造業の輸出能力、世界の製造業の製品貿易に対する影響力、輸出の品質といった6つの分野における8項目の指標について評価を行ったもの。
 
 工業能力:台湾の1人当たりの製造業の付加価値額は5,101米ドル。米国(5,334米ドル)およびドイツ(5,250米ドル)に近く、韓国(4,562米ドル)よりも多い。
 
 工業化の密度:台湾の製造業の付加価値が国内総生産(GDP)に占める割合は26.19%。韓国の29.43%には劣るが、日本(20.71%)やドイツ(21.72%)を上回る。
 
 世界の製造業の付加価値に対する影響力:台湾の製造業の付加価値が世界の製造業の付加価値に占める割合は、1.68%。シンガポール(0.45%)や香港(0.08%)を上回る。
 
 製造業の輸出能力:台湾の製造業の一人当たりの輸出額は8,435米ドル。韓国(7,246米ドル)を上回る。
 
 輸出品の品質:台湾の製造業の輸出が輸出全体に占める割合は96.24%。シンガポール(96.67%)、韓国(96.76%)、日本(96.72%)とほぼ同レベル。また、ミドルテク・ハイテク製品が製造業の輸出に占める割合は、74.45%で、ドイツ(71.33%)とほぼ同じで、シンガポール(69.29%)や香港(70.30%)を上回る。
 
 同報告の中では、台湾の製造業の生産が多様化し、且つ永続的に向上しており、世界の製造業のバリューチェーンと生産ネットワークにおける台湾の役割は、日増しに重要になりつつあると示されている。