映画紹介 「台北カフェ・ストーリー」

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4月6日、シネマート六本木(港区六本木)で台湾映画「台北カフェ・ストーリー」の試写会が行われた。200人以上の映画ファンやマスコミ関係者で会場は満員。台湾映画の人気の高さがわかる。
この映画の製作総指揮は、「悲情城市」(89)でヴェネツィア国際映画祭グランプリを受賞した侯孝賢(ホウ・シャオシェン)氏。監督は、初長編映画「ミラー・イメージ(命帯追遂)」(01)が、トリノ映画祭新人監督賞など国際的に高い評価を受け、台湾国内でも実力に定評のある蕭雅全(シアオ・ヤーチュアン)氏。本作が2作目の長編映画になる。
主演の姉妹役には、今最も旬な若手女優、桂綸鎂(グイ・ルンメイ)と新星、林辰晞を配役し、女性の心の移り変わりを繊細に描いている。日本人の中孝介氏が特別出演をし、劇中アカペラで歌を披露している。中氏は台湾で観客動員数ナンバー1映画「海角七号/君想う、国境の南」に、本人役で出演し、台湾でも大変な人気がある。
上映終了後、中氏が舞台あいさつに立ち、配給会社のユナイテッドピープル社長、関根健次氏とトークライブを行った。その中で、台湾での自分の人気について質問を受け「まるでアイドルタレントになったような気分になるほどの、歓迎をされます」と笑顔で語った。また、会場で映画の中で歌った日本の童謡「ふるさと」をアカペラで披露し、出席者から拍手喝采を受けた。
*ストーリー
夢を叶えるため、OLを辞めたドゥアル(桂綸鎂)と妹のチャンアル(林辰晞)が念願のカフェを台湾でオープンする。ドゥアル・カフェと名付けられたその店は、コーヒーのアロマ、手作りのデザートの香りで溢れている。しかし、やっと開店したものの、お客が入らない。そこで、妹のチャンアルが、カフェで物々交換を始めることを思いつく。様々な物が店に持ち込まれ、そして次のオーナーのもとへ去っていく。やがて物々交換はドゥアル・カフェの一番の魅力となっていく。そして、物々交換がきっかけで出会った人たちが、心を通わせていく。
ある日、一人の男性がお店にやって来る。彼は世界35都市で集めたという35個の石鹸を持って来て、なにか特別なものと交換したいという。以後、カフェに来る度に語られるそれらの石鹸のエキゾチックな物語にドゥアルの心は魅せられていく。そして、物々交換をきっかけに、姉妹の価値観は変わっていく。本当に大切なものは?台北を舞台に展開するオシャレ感覚あふれるカフェ・ストーリー。