台湾就職セミナーで日台間における就職状況を知る

0
パソナ台湾就職セミナーには就活中の在日台湾人と台湾での就職を目指す日本人ら約100人が参加した
パソナ台湾就職セミナーの様子。就活中の在日台湾人と台湾での就職を目指す日本人ら約100人が参加した

パソナ台湾(代表・許書揚)は11月14日、パソナ本社(東京都千代田区=代表取締役会長CEO・南部 靖之)にて第24回パソナ台湾就職セミナーを開催した。同セミナーには就活中の在日台湾人と台湾での就職を目指す日本人ら約100人が参加し、昨今の日台における就活状況について理解を深めた。

パソナ台湾の劉于涵さん
講師を務めたパソナ台湾の劉于涵さん

同セミナーの講師はパソナ台湾の劉于涵さん。台湾における日本語人材の求人状況や在台日系企業の労働市場現況、面接・履歴書執筆のポイントのほか、日本における就職状況や、日本語人材の求人状況についても説明した。セミナー後は個別相談会も開かれた。

 

1対1の個別相談
1対1の個別相談

 

日本人が台湾で就職は困難?

 

劉さんによると、現在の日台に於ける企業の人材募集は、台湾人の人材を要する日本企業は増えているものの、日本人の人材を求める台湾企業はとても少なく、台湾での日本人の現地採用はほとんど需要がない状況であるという。理由として、台湾では外国人を雇う際に最低支払わなければならない賃金が決まっている一方で、台湾には英語、日本語を話せる台湾人が多く、高い賃金で外国人を雇うより、比較的安い賃金で雇える台湾人で事足りてしまう事を説明した。

しかし、それでも台湾での就職を希望する日本人は年々増え続けており、年齢も20代から50代まで様々。パソナ台湾の松村リナさんは、日本人が台湾での就職を考える際、ビジネス上の意思疎通が図れる程度の中国語力が絶対的条件であると断言。この中国語力は、HSK等の資格は参考程度となり、通常面接時の会話力が重要であるという。台湾で日本人が就職するのは簡単なことではないようだ。

数少ない日本人参加者の男性は、「僕は1年台湾に留学し、半年ワーキングホリデーをしました。その中で台湾の方々の日本への強い気持ちを感じ、その際に台湾人に日本の良いところを輸出しながら台湾に恩返し出来たらなと考えております。出来ればずっと台湾で働いていきたい」と熱い想いを話していた。

 

在日台湾人の就職への想い

また、松村さんによると、現在日本に留学している台湾人の卒業後の進路希望としては、日本で働きたい人と台湾に戻って働きたい人の割合が五分五分の状況であるという。「日本での就職は海外での経験、スキルアップの機会としてとらえ、一時的なものと考える台湾人が多い。永住するほどの覚悟がある人は少ない」(松村さん)。

これについて日本企業からの目線はどうなのかというと、松村さん曰く、外国籍の人材を雇用することに慣れている企業はテンポラリーであることを理解したうえで、1年でも2年でも在籍して欲しいという企業が雇用するケースが多いという。

劉さんはセミナーで、日本企業が考える在日台湾人留学生雇用のメリットを、大きく4つに分けて説明。語学能力が高い事、日本文化を理解している事、日本の企業文化を理解している事、具体的に問題を解決する能力と忍耐力がある事を挙げていた。

参加者の日本で就職を希望している大学院生の台湾人女性は、「今までは親が決めた進路を歩んできました。もし、今台湾に帰ったらまた親に甘えてします。自立するために日本での就職を考えています」と話し、すでに10年間日本で働き、転職を考えているという台湾人女性は、「私の性格はとても真面目で、日本企業の方が合っていると思っている。これからもずっと日本で働きたい」と話していた。

パソナ台湾は1988年の設立。台湾系・日系・アメリカ系など国際的に知名度の高いグローバル企業が取引先となっており、台湾国内外の日本語・英語人材の求職無料サポートを行う。

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here