台湾・行政院前秘書長を収賄容疑で逮捕

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手錠をかけられ台北拘置所に移送される林氏(写真提供:中央社)
手錠をかけられ台北拘置所に移送される林氏(写真提供:中央社)

 台湾の最高検当局は7月2日、行政院(内閣に相当)の林益世前秘書長を収賄容疑で逮捕したと発表した。
 
 林氏は中国国民党所属の立法委員(国会議員に相当)だった2010年に、鉄鋼大手関連会社との契約の口利きの見返りに、業者から193万米ドル(当時6300万台湾ドル相当=約1億7500億円)の賄賂を受け取ったとされ、3日未明、手錠をかけられ台北拘置所に移送された。調べに対し一部容疑を認めたという。勾留期間は2カ月、面会も禁止される。
 
 収賄疑惑を報じた週刊誌スクープから僅か6日でのスピード逮捕となった林氏だが、疑惑報道を受け6月29日に秘書長を辞任していた。「クリーンな政治」を掲げる馬英九政権2期目のスタートから1カ月あまりでの身内逮捕を受け、馬英九総統は「申し訳ない」と遺憾の意を表明した。
 
 林容疑者は高雄の有力地方派閥の出身。立法委員に4期連続で当選し、1月の改選で野党民進党の新人に敗北したが、2月の内閣改造で行政院秘書長に抜擢された。馬総統に重用される中堅の有望株だった。