東京台湾の会「第11回日台親善懇親会」を開催

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会場の様子
会場の様子

日本と台湾の交流の場として長年活動をしている東京台湾の会が主催する「第11回日台親善懇親会」が、24日、都内で開催された。参加者は約20人ほどだった。冒頭、司会進行役を務めた多井昭憲事務局長は「明けましておめでとうございます。今年が皆様にとって良い年になりますよう願っています。さて、皆様にはこれから1人1分で自己紹介をしていただきたいと思います」と語り、参加者がそれに続いて挨拶を行った。

野口毅さんは、戦時中、神奈川県の高座海軍工廠(兵器工場)に海軍士官として勤務。そこで働く8400人の台湾少年工(選抜試験に合格し、高座海軍工廠で学生として学びながら海軍局地戦闘機「雷電」の製造、整備に従事)と出会ったという。「当時の少年工も今は85歳、私も90歳です。縁を大事にしています」と語った。

台湾との付き合いは45年になるという松澤寛文さんは、以前から台湾人留学生やスポーツ選手のサポートを行ってきた。「今は台湾人留学生を松本に15人ほど呼びまして喜んで帰ってもらうということを続けています」と語った。

参加者の年齢は70~80代が多く、そこで語られる話の内容は、教科書には載っていない日本の統治時代や戦中・戦後の日本人と台湾人の苦難の歴史と郷愁のようだった。

喜久四郎会長
喜久四郎会長

台湾で生まれ育った喜久四郎会長は次のように挨拶した。「皆さんと少し違うのは、私が育った地域は、原住民族の一部で行われていた首狩りという風習があったところです。今、その末裔にはパイロットもいれば船長や学者もいます。しかし、そこまでのプロセスには多くの血と涙が流れています。その辺りを語りたい思いが募っています」。

午後1時から始まった会は、自己紹介終了後、台湾料理に舌鼓を打ちながらの歓談の時間となった。和やかな会話が続く中、午後3時、閉会となった。

同会は、昨年10月18日には定例のミニカルチャー講演会で台湾物産館・池栄青果社長藤田克己氏の講演を行った。また来る2月9日には「ミニカルチャー講演会(講師高澤孝一氏)」を予定している。