日台の販社の協力で盛況に~仙台市~
台湾・高雄市の農業局はこのほど、ライチやパイナップルなどの台湾産果物の販売促進を目的に幹部が来日した。6月9日、仙台市青葉区のヨークベニマル南吉成店で試食販売会を実施。高雄大樹郷産のドラゴンライチやゴールデンパイナップルを来店者に直接販売するなど、多くの買い物客で賑わった。来店者は試食後、次々に台湾産の果物を買い物かごに入れるなど人気も上々。特にパイナップルは売れ行き好調で、開始後2時間で完売となるなどの盛況ぶりだった。
今回は、日本裕源社とスーパーのヨークベニマル社の協力により、航空便でドラゴンライチとパイナップルが空輸された。販売促進会では、高雄のアンスリウム(熱帯地区で生育する花)農家も同時に宣伝。高雄産パイナップル、ライチ購入者に「おまけ」としてアンスリウムの花を贈呈した。店内ではライチ、パイナップルともにパック販売。ライチは1パック500円弱(約185台湾元)、パイナップルは298円(約110元)で、買い物客は美味しさと価格の安さに納得。「家族の分も」と、何パックもまとめ買いする人も。
また、販促会では農業局スタッフによりライチの食べ方の指導も施された。ある買い物客は「今まで冷凍のライチしか食べたことがなかった。今日、初めて新鮮なドラゴンライチを食べて、甘さとジューシーな食感に驚いた。台湾のライチがこんなにジューシーとは」と初めて食べた新鮮なライチの感想を語った。
今回の販促会は、台湾の美味しい果物が食べられ、そして色鮮やかなアンスリウムももらえるなど、昨年の大震災で落ち込み気味だった仙台の人達の心に温かさをもたらした。高雄の人達の熱意は仙台の人達に十分に伝わっただろう。
一方、期間中農業局長蔡復進と高雄市政府の役員は、ヨークベニマルの幹部と高雄産の質の良い果物を長期的に日本に販売する提携についての会合も開いた。ヨークベニマルの幹部は、高雄産のドラゴンライチ、パイナップル、それにバナナの販売には自信を持っており、今後さらに多くの日台の連携に期待しているとした。また、将来的に高雄市政府が推薦する農産物の販売に協力し、高雄の農家との契約も視野に入れている模様。さらに別の幹部は、蔡局長がプレゼンで説明した高雄産ナツメとドラゴンフルーツに大変興味があり、輸入が実現した時には、優先的に販売させてほしいとの考えを示した。
最後に農業局蔡局長は、日本の卸問屋向けに「是非自ら高雄の果物産地に来てほしい」と呼び掛け、「原産地高雄ならではの質の良い果物から高雄の美しさを体験してほしい」と熱意を込めて訴求した。日本のスーパーに高雄産の果物が所狭しと並ぶ日は近いだろう。