【東京訓】台湾研究フォーラム(永山英樹会長)は4月26日「日台請願運動集会記録」と題するフォーラムを、東京文京区の「文京区民センター」で開催した。会場の60席全て満席となるなど高い関心が寄せられた。
永山英樹
【以下に発言者からの議事録を記載】
王紹英
王紹英:台湾を中国の一部であるかのように扱う記事がある。地図、データ等。台湾は中国の一部であると誤解させるもの。事実ではない。学べば学ぶほど間違ってしまう。台湾は国家ではないというのは嘘だ。モンテビデオ条約にいう国家の4つの条件をすべて満たしていることを一つ一つ説明した。中国の主張の根拠を否定した。台湾は中華人民共和国に統治されたことは一度もない。国際条約でも日本が放棄したと表明されているだけで、変換されてはいない。中国の一方的なプロパガンダを日本の文部科学省が日本の若者に教えることは、日本の未来を誤らせるものである。このたび請願を国会に提出することになった。長年共闘した同志にお礼申し上げる。
永山:衆参両院に届けたい。
永山氏から問題について説明があった。日中共同声明と2025年11月26日の高市首相の見解を示し、日本の立場を明らかにした。教科書によって、我々日本人は台湾が中国のものだという誤った印象を持たされてきた。
たとえば、教科書における地図では台湾と中国が同じ色で示されており、台湾が中国の一部であるかのように表示している。
中国についての説明に、台湾が含まれている場合もある。「中国の経済開放区」に台湾が入っている。中国の資料を引用している。文科省の教科書課は「どんな資料であっても出典が示されていればよい」との立場であるが、間違った情報を垂れ流して良いのか。
東京書籍の地理総合では、各国の工業付加価値額について、色分けした地図で、中国と台湾が同色に塗られている。実は、台湾の数値が無い資料に基づいて、中国と同色にしたが、実際には、日本や韓国と同色にすべき実態が当時あった。
正しい地図もある。一帯一路の地図である。またインターネットの普及率。世界の旅行者の動向。国連の専門機関の出した地図などをもとに正しい地図も出ている。
面積や人口の統計の中国に香港マカオ台湾を含むとして、台湾を含めている。中国の面積は試験によく出るとして暗記を求められている。
検定基準には「不正確な点がないこと」などの記載があるのに、文科省自らがそれを踏みにじっている。
2010年5月19日、衆院外務委員会での中津川委員の発言。まさにこの問題を指摘している。そして、外務副大臣も台湾に対する日本政府の立場についての中津川委員の認識を肯定している。ただし、教科書については、認定する立場にないと逃げた。文科副大臣は、外務省の「世界の国」に基づいているとし、「理解し尊重する」ため、台湾の件は検定基準に合致していると答えている。合致していないのに合致していると言っている。
2007年以降は「世界の国」は発行されておらず、現在は、外務省HPが根拠になっているという。外務省HPでは、地図上の中国をクリックすると、台湾も同じ色がつくというデザインだった。我々の抗議を受けて、2008年からは、なんと、色が出ないように変更された。
皆さんも機会あったら外務省に抗議してください。
CNNの地図、BBCの地図でも台湾と中国は区別している。今、第一列島線が問題になっているというときに、文科省は何を教えているのか。
街頭行動ではたくさんの人が「知らなかった」と言って、署名してくれた。
岩田真
岩田真・台湾研究フォーラム幹事が、街頭活動の報告を行った。台湾からの旅行者などが、緑の台湾旗を見て、笑顔で話を聞きに来てくれた。他方、中国人は冷たい表情で写真を撮影していく。また2回にわたって奥原記者が産経新聞のWeb版に記事を掲載してくれた。また防衛省にも抗議をし、2021年版の防衛白書では改善が行われた。これからも続けていきたい。多くの方々に支えられて署名活動を続けてくることができた。
連帯の挨拶:
長尾たかし
長尾たかし・元衆議院議員:20数年来の友人である永山さんの活動に敬意を表したい。日中共同声明の「妥協」を、中国側にいいように使われて今日に至っている。親中派の内閣をつくろうということで田中角栄内閣が誕生した。政治家は、中国でのビジネスをサポートすることで、献金が入る。1972年から今日まで脈々とこの錬金術が続いていることが問題の一つだ。政治のしりぬぐいは政治がしなければならない。「中国の言いたいことは分かっているけれども、日本は違う」と日本政府が言うタイミングは、あってはならないが、中国の台湾侵攻のときであろう。そのとき、日本政府が瞬発力で動けるか。
鈴木正人
埼玉県議会日台友好議員連盟・鈴木正人会長:かつて県立図書館で、中国のカテゴリに台湾を入れていたので、これを改めるよう質問をし、改められた。いまだに、教科書で、中国と台湾が一緒であるかのようにされているというのは問題だ。228事件を筆頭とする中華民国の台湾統治の問題が日本の教科書では教えられていないという問題がある。高校の修学旅行で台湾に行くようになったが、そのなかで日教組が修学旅行を利用して台湾で反日教育をしていた。一方で、八田与一には触れない。このような問題を追及し、是正された。偏向教育がされていないかチェックしていきたい。日本の皆さんが、台湾と中国が違うんだと理解されるようになってきた。WBCのチャイニーズ・タイペイも中国への忖度である。前川喜平が文科省のトップになっていたことからも明らかであるが、文科省の職員が、あるいは教育委員会が理解していない。受験勉強が生み出したエリートたちがそれを理解していない。
呂佾晉
在日台湾同郷会常務理事・呂佾晋(ろ・イチン):日本で生活していると、台湾って中国の一部でしょう?と聞かれる。自分が育った社会が、この日本の教育の中で他の国の一部であると紹介されていることは、私にとってとても重い。台湾は民主主義を勝ち取ってきた。これを、一党支配の国の一部として扱うことにどれほど無理があるか。教科書の記述には慎重さが求められる。影響が大きい。中国のプロパガンダを教室で再生産してほしくない。現実を見てほしい。隣国をどうかんがえるかという教育の問題だ。対立をあおるのではなく、事実を見つめてほしい。皆さんの力を貸していただきたい。
小坂英二
小坂英二・元荒川区議/日本保守党東京都第29区支部長:京都では左が強く、そのような教育を受けていた。大学生の時、バックパック旅行で、蘭嶼のヤミ族の村長に泊めていただいて、老人たちの話を日本語で聞いた。日本統治時代を懐かしむ話を聞いた。京都で受けた教育とはまるで違っていた。私の自虐史観は解消された。「嘘を子どもに教えるな」。行政の中でその嘘がまかり通ってしまっている。20年前、役所に統計を出させると、韓国・朝鮮がひとつとされ、中国・台湾が一つとされて出てきたことを経験してきた。荒川区立図書館では、香港・マカオ・台湾が一緒くたにされていたが、その問題を指摘して、台湾が別に扱われるように改善された。日本保守党は日本版台湾関係法・台湾旅行法制定を打ち出している唯一の政党だ。全力で取り組んでいきたい。
吉田康一郎
中野区議・吉田康一郎:自分は台湾研究フォーラムの役員でもある。都議会議員になったころ、台湾をアポートしていこうと志した。チベットの問題についてアジア連帯協議会を作った。頼清徳総統には都議会にも来ていただいた。歴代の台湾総統に、馬英九以外は全部、会っている。中野区では中国と台湾の住民登録を一緒にしていたのだが、なぜ国や都と違うやり方をするのか、と質問した。中野は立憲共産首長、4、5年前にやっと改善された。区政への改革に取り組んでいきたい。この請願は、それで終わるものではなく、台湾が国際社会の中でフル・スペックの国として認められるように運動していきたい。
山本閉留巳
山本閉留巳・元港区議会議員:地図にはインドやパキスタンのように国境が確定していないという点線もある。朝鮮半島には2つの国があるということになっている。台湾と中国の間はどうして、そのようにしないのか。それを子どもたちに読ませるのは、洗脳である。日本の文科省はいつから中国の洗脳教育機関になりさがったのか。「日中友好」は、日本が中国に媚び諂う50年ではなかったか。日本と台湾の友好の種を蒔き、育てていきたい。我々日本人が気を抜くと、中国がどんどんどんどん侵食していく。大切な、子どもの教育において、正しい認識を持たせていく必要がある。一日も早く教科書が直るよう連携していきたい。
三浦小太郎
アジア自由民主連帯協議会・三浦小太郎:台湾を中国と書く、中華民国と書くことは、ジェノサイドを肯定することになる。蒋介石が台湾でやったことは、弾圧とか独裁ではなく、ジェノサイドだ。台湾人であることが殺害の根拠になっているからだ。文化ジェノサイドでもある。もしも、中国共産党が台湾を支配することがあったら、ウイグル・南モンゴル・チベット同様のジェノサイドが起こることになる。私たちが台湾を中国と呼ぶことはジェノサイドを認めるということだ。人として、やってはいけないこと。日中共同声明は中国の言い分を認めたものではない。「認める」という文言はない。それは注意深い言葉遣いだ。このラインは死守しなければならない。高市首相が踏み込まなくてはならなかったのは、ジェノサイドを起こさせないためだ。中国政府によるジェノサイドを起こさせないために、台湾と教科書に書いてほしい。
記録者:力強い訴えだった。
林省吾
林省吾・美麗島人会/台湾独立建国聯盟日本本部中央委員:幼いころから、嘘をつくなと育てられた。次世代の日本の皆さんに誠実であることをお願いしたい。自分は戒厳令下で生まれ、小学生時代を過ごした。「中国人」だと教える教科書だった。いま、日本の教科書に台湾に関する記述はどれくらいあるか?少ない。多くても、全体で半頁ほど。今回、SNSで発信したところ。「東京コーヒーフェスティバル」に出展する台湾からの参加者に対して「チャイニーズ・タイペイ」と表示させているとのフィードバックがあった。日本と台湾は本当に家族/兄弟なのか。もしそうなら直してほしい。左右の政治対立とは関係なく、誠実であることである。なぜ日本のリベラルは、このことに関心を持たないのか。おかしい。日台関係を大切に思うならば、行動してほしい。
石平
石平・参議院議員:台湾は親日で、大変な民主主義国家だ。訪台1日目には千人以上の大宴会で歓迎してくれた。台湾の卓栄泰行政院長(首相)も出席してくれた。外務委員会で茂木大臣に質問した。台湾は国家で、しかも民主主義国家であるのにどうして認めないのか。台湾の親日をどう受け止めるか。卓栄泰院長は半世紀ぶりに台湾の行政院長として日本を訪れた、それが私的訪問とはどういうことかと。茂木大臣は日中共同声明を盾に逃げ回っていた。日本政府の台湾に対する姿勢は現実を無視していて、半世紀前の日中共同声明に従っている。日本が進んで台湾との関係を深めるべきである。日本保守党が台湾関係法を出すならば、私自身は何があろうと賛成する。日本国家が堂々と台湾と付き合うことができるようにすることが私の責務だ。
請願文面の朗読のために登壇した佐藤誉司・台湾研究フォーラム幹事は、日本統治下の台湾の議会設置運動に触れ、今回、台湾人と日本人が共にこの請願を出すことができることに感動しているとコメントして、請願文面を読み上げた。
永山会長:長尾たかし先生と請願を持ち込む。
2026.04.27