民進党主席に蘇貞昌氏再び

0

~民進党代表選挙、一強四弱の選挙~
 台湾最大野党の民進党代表選挙が5月27日に行われ、元行政院長(首相)、台北県知事の経歴を持つ蘇貞昌氏が他の4候補を引き離し、ダントツの得票率(50.47%)で当選した。蘇氏は2005年の民進党が与党時代にも主席を務めており今回の選挙で復活となった。他の候補者は蘇煥智氏(得票率21.02%)、呉栄義氏(同14.73%)、蔡同栄氏(同11.28%)、許信良氏(同2.49%)で、一強四弱の投票結果となった。
 現在まで民進党は総統選挙敗北により蔡英文主席が辞任し、臨時主席として陳菊高雄市長が努めていた。
 当選した蘇氏は「国民の痛みを和らげ、国民の福祉を向上させる為に与野党が共に協力していかなければならない」と呼びかけた。また、与党国民党主席を兼任する馬英九総統は蘇氏に花を贈り、電話で祝意を伝えると共に国民の福祉を向上させ、対話を促進するためのリーダー会見を呼びかけた。
 蘇氏は台湾大学卒業、独立運動家らの弁護士として活躍した。台北県知事時代、淡水の魚人埠頭を造るなどの功績を残すなど実力派政治家としても知られている。独特の声が特徴でよくモノマネの対象になることも。また、次期総統選挙の出馬にも意欲的とされている一方で、民進党内では前回総統選挙で敗北した蔡英文を推す声も多く、両氏の今後の動向が注目される。