~馬総統「両岸関係改善により台湾の外交環境が向上」~
台湾の友好国である中米に位置するベリーズ※のエルリントン外相は11月26日、台湾のパスポート保持者への同国へのノービザ渡航開放をすることを台湾・総統府で馬英九総統との会談時に伝えた。ベリーズ国内では、すでに法的手続きは終了しており、近く開始する見込み。また南米にある同国友好国のパラグアイ共和国も11月21日、台湾人に対しランディングビザ入国(空港到着時に申請料を支払えば直ちに90日間何度でも出入国できるシステム)を開始したばかり。
馬総統は今回の措置に対し「総統に就任してから両岸(台中)関係の改善に努力し、結果良好な関係になりつつある。台湾の尊厳を守り、対等の立場を保つ事で双方に利益をもたらし、国際平和にもつながることを希望している」と両岸関係改善により台湾の外交環境が向上していると言及した。
さらに馬総統は「台湾とベリーズは1989年の国交樹立以来、多方面で協力関係を築いており、特に農業方面での台湾の技術協力の具体的な効果が出ている」と述べた。また馬総統が2009年にベリーズを訪問した際には国を挙げて歓迎され、在ベリーズ台湾人と食事をした際に台湾の技術協力で生産された農産物を食したと述べた。「ベリーズは平原が多く、さらに管理を充実させれば将来中米の“米どころ”になれると期待し、今後、台湾とベリーズはさらに共同開発の分野を拡大させたい。ベリーズ人も台湾に留学することを歓迎、両国の交流が増加して関係がさらに緊密化することを望みます」と結んだ。
台湾外交部では、今回のベリーズの台湾にビザ免除措置を歓迎すると表明。これで台湾がノービザで渡航できる国は日・米など131カ国となった。
※ ベリーズ・・・中央アメリカ北東部、ユカタン半島の付け根部分に位置する。人口約30万人の国王を元首とする立憲君主制国家。メキシコとグアテマラと国境を接する。また、東はカリブ海に面する。中米の中では最も開発が遅れた国であるが、美しい海とサンゴ礁に恵まれ「カリブ海の宝石」と呼ばれている。公用語は英語、台湾とは1989年に国交樹立。今年8月、台湾の呉敦義副総統が同国を外遊で訪れ、農業視察をしている。