~租税協定締結など投資環境の整備に意欲~
馬英九総統は11月28日、交流協会の大橋光夫会長と会談した。大橋会長は台日貿易経済会議のため来台しており、台日経済などについて現地で意見交換した。
馬総統は「台日投資協定締結(2011年9月)以来、日本から台湾への投資は著しく増加している。今は二重課税回避(租税)協定締結に向けて双方ともに努力しており、今後も多種多様な方面・方法で台湾と日本の貿易が更に活発になることを希望する」と述べた。また、開催中の台日貿易経済会議はすでに30年の行われており、具体的な良い結果も出ていることなどから台湾と日本が貿易を行う上でお互いが理解し合う大変価値があり、世間からも最も認められている会議だと評した。馬総統はさらに台日投資協定締結の効果について触れ、台湾と日本のオープンスカイ(航空自由化)協議後、航空便、就航地の大幅増や両国の往来の利便性が向上したなどを話した。さらに特許審査ハイウェイリスト化(PPH)以後、これまで3年を要していた特許審査が2.2ヶ月で済むようになり、双方のメーカーにも大きなメリットをもたらしたと語った。
続けて馬総統は、日本との緊密な経済関係を高く評価し、今後の課題である二重課税回避協定締結のほか台日FTA(自由貿易協定)締結にも強い意欲を示し、さらなる台日の貿易増加を希望するとした。
馬総統は大橋会長との会談で、台湾の経済状況について説明。現在は欧州債務危機の影響で台湾経済は平行線のまま。しかしながら、今年9月以降、徐々に変化が見られ、輸出減少が食い止まり増加傾向に転じていると説明した。馬総統は「未だ楽観視はできないもののようやく明るい兆しが見えはじめた。国際的に見た台湾の経済的評判は決して悪いものではなく、政府としても引き続き全力で経済回復に努力していく」と意気込みを示した。