台湾最大の非営利貿易促進機構である中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)が、11月12日の福岡、14日の大阪に次いで16日、都内ホテルで「2012台湾グリーン産業商談会」を開催した。
同商談会に臨んだ台湾企業は当初24社が予定されていたが、当日は22社の参加となった。同商談会ミッションの団長は、紡合實業有限公司の胡詠欽総経理が、副団長を承鋒建材股份有限公司の楊桂華経理が務めた。
今回の商談会はグリーンの名の通り、エコロジー関連の中小企業が中心だった。参加企業の3分の1強はLED照明関連で、その他、エコ建材、電池・電動車関連、太陽光関連、省エネ監視システム、廃棄物リサイクル関連、涼感繊維、省エネ水処理設備などが日本企業(バイヤー)と直接、商談・情報交換を行った。日本企業数は、事前登録では164社だった。
今回の商談会の特徴を、台湾貿易センターの鄧之誠副所長は次のように話した。
「台湾のグリーン産業ということで、今回はLEDが中心です。台湾では量も品質もいい(領域)。このなかの1社はすでに日本のJRの車輌に製品を供給しています。ただ、最近の商談会のトレンドは、例えば従来は、電子産業商談会、食品商談会といったように関連業種の商談会でしたが、新宿で話題になった“ビックロ”のように、異業種間のコラボというものが出てきました。ですから従来のような関連業種に加えて、関係ない業種にもピーアールをしているのが特徴ですね」
商談会は午前10時に開始され、冒頭、参加企業22社の担当者集合写真の撮影が行われた後は、午後4時まで自由に商談活動や参加企業同士の情報交換が行われた。
参加した企業は、参加した企業は、名芳股份有限公司(以下、股份有限公司は省く)、青暘企業、多鎂光電科技、綠季科技、合鉅光電、全映企業、松湖電器、享慶科技、星權貿易、台湾松尾、丞鋒建材、寶鋭企業、有量科技、群力電能科技、東庚企業、愛能、寶麒林廣告、儒毅科技、東洲能源科技、偕盛企業、紡合實業、新億昌化工の22社。
このなかで、LEDとは異なる製品で注目を集めたのが、本ミッション団長の企業である紡合實業有限公司の涼感下着・アパレル・シーツ(冷感素材、省エネ、Co2排出量削減、温度を下げる新素材)である。
「今、日本は地震の影響もあって省エネ、クールビズに力を入れていると思います。この素材は、(裸の)身につけると冷たさを感じるものです。いろいろな作業着や下着に使うことで夏にエアコンの温度を1度あげることができればいいのではないかと思います。このシャツは上海万博でスタッフ30万人が着たものです」(胡詠欽総経理)
台湾製品の強味は、中国に勝る品質で、価格は日本より安い、という点。福岡、大阪に次いで3カ所目の東京での反響について、参加企業の担当者は「非常に満足している」「福岡のほうが反応が良かった」など、様々だった。
6時間の商談会は、瞬く間に過ぎた。