~実質月収はマイナス2.4%に~
行政院主計処(統計局に相当)が行った最新の統計によると、10月の固定給与額の平均は3万7343台湾元(10万7940円)で、2010年10月からの1年間の伸び率は0.46%となった。これは2009年10月以来最低の数字となった。現行の景気が緩やかな回復基調であるが、この理由に多くの企業が昇給なし、あるいは僅かな金額にとどまった事が要因と見られている。
また、今年1月から10月までの平均給与は昨年比1.43%増の3万7335元で、賞与、営業報奨金や残業手当など固定給以外の収入が同5.97%減の8957元となった。これを合わせた1月から10月までの平均月収は4万6292元となり、昨年同期より0.99%減少した。同期間の物価上昇指数は1.99%のため、これらを勘案すると1月から10月までの固定給は0.55%の減少、賞与、残業代などを含めた実質の平均月収は2.04%の減少となった。
主計処国勢調査処の陳憫・副処長によると「昨年の第4四半期から景気が徐々に悪化し多くの企業がボーナスや営業報奨金を減らしたこと。さらに、物価が上昇したことが原因で実質の平均月収が2.4%のマイナスになった原因」と見ている。