美しい梅の花を観賞し、日台の更なる友好を祈願する「日華親善観梅会」が、2月23日、福岡県太宰府市の太宰府天満宮で開催された。主催は、太宰府天満宮崇敬会国際奉仕婦人部。
日本の天満宮総本宮と称される太宰府天満宮は、有数の梅の名所としても知られる。約200種、6000本の梅が見頃で香り漂う中、本殿では、台湾からの留学生約120名が参拝を行った。太宰府天満宮の森五郎祢宜は「中華民国の国の花も梅、天神様がこよなく愛された梅を通して、台湾と日本の皆様の国際親善交流が長年続いている。これから先も留学生の皆様が架け橋となって日本と台湾との交流が続いていくことを祈願したい」と挨拶した。天満宮の梅のシンボルとも言える「飛梅」で記念撮影を終えた後、宮内の余香殿で、「中華民国留学生と国際奉仕婦人部との親善交流会」が開催。壇上、太宰府天満宮崇敬会国際婦人部の西高辻典子会長は「台湾から留学で来られた学生には、梅の花を見て生活して欲しいと願っている」と言葉を送った。「観梅会」は福岡に在住、もしくは新入学の留学生への歓迎の宴として、1972年から開催。1983年から梅の花を国花とする中華民国留学生との日華親善「観梅会」として催されるようになった。
台北駐福岡経済文化弁事処の曽念祖処長は「観梅会にはこれまで多くの台湾留学生が招かれている。留学生は卒業後も、観梅会の想い出を忘れず、日本と中華民国との友好の架け橋として活躍している」と挨拶。「日本と台湾は歴史的、地理的に切っても切れない間柄。両国の関係は、過去40年来最良という状態にまで発展している。菅原道真公が好んだ梅の花は、中華民国の国歌でもあり、日本と中華民国の関係は厳寒の冬を凌いでいく梅の花のように深まることと確信している」と、今後の日台間友好関係の継続を梅に例えた。台湾貿易センター福岡事務所の林淑恵所長は「初めて太宰府天満宮を訪れたが、歴史情緒溢れる場所で皆様と親交を深められるのを嬉しく思う」と挨拶。台湾在日福岡留学生会の林紀全副会長は、毎年開催される会に対し、感謝の言葉を述べた。
神楽『紅わらべ』や、地元の声楽家・岩崎記代子さんによる歌唱、留学生によるダンス等も披露。福引き大会には中華航空から福岡台北無料航空券も出品された。また、これまでの両国間の友好親善促進への尽力を評価して、台北駐福岡経済文化弁事処の曽念祖処長から太宰府天満宮崇敬会国際婦人部の西高辻典子会長へ感謝状が授与された。