北海道・名寄市が台湾との交流活動に力

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北海道名寄市が、東京都杉並区との長年の交流を介して、今、台湾との交流を推進しつつある。

名寄市と杉並区との交流のはじまりは古い。杉並区を選挙区として活躍した元北海道開発庁長官の粕谷茂議員が昭和20年5月から約1カ月間、旧風連町(名寄市)の農家で援農生活を送ったことが縁で、平成元年7月13日に交流自治体協定が締結されたのが始まり。その後、平成18年に合併後の新名寄市と杉並区との間で新たに協定が締結された。

これにより、「ふうれん白樺まつり」や「東京高円寺阿波おどり大会」などのイベントへの相互参加、小中学生同士の交流事業、特産品の斡旋・販売などの経済交流が行われるようになった。

こうしたなか、杉並区は、田中良区長の尽力で始まった、台湾との中学生野球交流事業を平成23年12月23日から26日に実施、台北市と桃園県の野球チームと交流を行い、相互理解や親善を深めた。

名寄市は、領土問題などを背景に観光客が減少傾向にあり、シティセールスを模索するなかで、台湾との交流を開始した杉並区に仲介を希望、こうした流れのなかで、平成25年1月25日~26日、台北駐日經濟文化代表処の羅坤燦副代表が名寄庁舎を表敬訪問し、交流について懇談した。席上、加藤剛士名寄市長は、自然体験やスキー体験などの観光、高校生の修学旅行誘致、教育関係者を招きモニターツアーの実施などを内容とした要望書を手渡した。

これを受けて、今年年末に実施される杉並区の台湾との中学生野球交流事業に名寄市も参加することになり、また、修学旅行誘致の前段階として台湾の教育関係者を招いてのモニターツアーも計画中で、名寄市と台湾とのつながりがユニークな展開を見せ始めている。