交流協会は23日、台北市のブリーズセンターで「日本当地魅力大集合 〜在地美食 in Taipei〜」を開催した。このイベントには、昨年11月に開催された「B−1グランプリ第7回北九州大会」でゴールドグランプリを獲得した八戸せんべい汁研究所など、東北6県を代表するご当地グルメを紹介する6団体が参加し、作り立ての東北ご当地グルメが来場者に無料で振る舞われた。
今回のイベントに参加したのは青森県八戸市「八戸せんべい汁研究所 八戸せんべい汁、岩手県岩手町「いわてまち焼きうどん連合歓隊 いわてまち焼うどん」、秋田県横手市「横手やきそばサンライ’S 横手やきそば」、宮城県石巻市「石巻茶色い焼きそばアカデミー 石巻焼きそば」、山形県河北町「かほく冷たい肉そば研究会 かほく冷たい肉そば」と福島県浪江町「浪江焼麺太国 なみえ焼そば」。中には津波や原発事故で大きな影響を受けた団体もある。
交流協会の樽井澄夫代表は「大震災の際に台湾の皆様から暖かいご支援を頂き、(参加団体の)皆様方から是非感謝を示したいと言う事でわざわざ台北までお越しいただいた」、「(東北地方の)復興の努力を皆様にお知らせしたい。そして皆様の力を改めて頂きたい」と挨拶し、イベント開催の目的を説明した。また、樽井代表は福島県郡山出身と言う事もあり、なみえ焼きそばのブースでは「感慨深いです」とコメントした。
愛Bリーグの上村和之企画開発室室長によると、今回のように複数の団体がまとまって台湾で試食会を行うことは初の試みだと言う。各団体はこのイベントのために、麺やソースなどを日本から持ち込み、本場そのままの味を台湾で再現した。横手焼きそばを試食していた台湾人の女性は「麺に弾力が有って美味しい」、「東北には行った事はないけれど、興味が沸きますね」と話した。また台湾人の夫と一緒に来場していた日本人の女性は「なかなか食べる機会がないので、行った気になれるので嬉しいです」と話し、日本のご当地グルメを堪能していた。
石巻で飲食店を経営し、震災で妻が現在も行方不明だと言う尾形勝壽さんは、自宅店舗が流されながらも、現在はキッチンカーを利用し全国で焼きそばを販売していると言う。石巻観光ボランティア協会の齋藤敏子会長は「今、被災地は復興の事だけを考えて努力している。その姿を皆さんに知ってほしい」と、ご当地グルメを通して元気な東北を紹介したいと話した。イベントは24日にも行なわれ、二日間で2400食が無料で振る舞われる予定だ。