魚住裕一郎参議院議員インタビュー

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同じ価値観を共有した両国だから、さらに絆を深く

日台関係の緊密な交流に向けて、様々活動する魚住議員に最近の日台情勢について聞いた。

魚住裕一郎参議院議員
魚住裕一郎参議院議員

Q台湾との関わりは。

A初めて台湾を訪れたのは1989年(平成元年)。弁護士会の仲間と台湾の法律事情を視察してきました。台湾の弁護士会や裁判所などです。議員になる前ですが。旧来の日本式の法制度が結構、残っていてびっくりしました。その後、大幅な司法改革を行ったと思いますけれども。

Q議員になられてからは。

A日本の立ち位置としては、大陸も大事ですが、台湾海峡の安定と繁栄なくして、台湾との友好関係や両岸関係も安定していかないとの思いで台湾を訪問させていただいております。議員同士が多いと思いますし、公明党として行くこともあります。また、華僑団体との関係は、最初に選挙に出たとき、杉並区に住んでいまして、そこである華僑団体のリーダーの方と知り合いました。議員になってからもお付き合いをさせていただいております。

Q東日本大震災と日台関係について。

A東日本大震災の影響は大きいと思います。多額の義援金をいただいて。目に見える形でございますし。義援金は、2011年5月に王金平立法院長が国民の代表の立場で自らおいでくださいました。対して、今年の3.11の追悼式では、政府、あるいは国連機関という形で台湾を紹介させていただきまして、こういうことをしっかりやっていかなきゃいけないなと。実務関係と言いますが、心まで含めた実質的な関係を築いていくべきだなと思います。

Q日台関係における政治の動向は。

A最近、重要な協定が次々と結ばれていますが、私たちからしてみると、超党派の日華議員懇談会が実務者会を作ってやっていますが、数年前まで札幌に代表処を作りましょうとか、ワーキングホリデー協定をやりましょうとか、こういうことを一つ一つやってきました。だから実務レベルで、交流協会あるいは、亜東関係協会を通じて協定がどんどんできて、特に投資協定になってくると、経済交流を含めて大事なことなので本当にありがたいですね。

Q宝塚歌劇団の台湾初公演や国立故旧博物院収蔵物の日本展開催について。

A宝塚歌劇団の台湾公演は、本当に素晴らしいことだなと思います。しっかり切符も売っていただいてありがたいことです。こういうのはやはり相互理解です。理解しているようで理解していないことがあるので、現物を見るのが一番、大事です。国立故旧博物院の翠玉白菜(すいぎょくはくさい)が来れば、(日本人は)びっくりするでしょうね。

Q安全保障について。

A同じ民主、自由、人権という基本的な価値観を共有している両国ですから、問題を乗り越えてやっていくことが大事ではないかと思います。それができて初めて日本の安全保障にも影響が出てくるんじゃないかな。緊密な日台関係や実務関係を踏まえてさらに絆を深くしていくというのが、一番、大事だと思います。

 

●魚住裕一郎議員 プロフィール

魚住裕一郎(うおずみ ゆういちろう)1952年和歌山市生まれ。公明党所属の参議院議員(3期)。名古屋市在住。東京大学卒。1980年28歳で司法試験合格。1983年弁護士登録。1993年 第40回衆議院議員総選挙旧東京4区で公明党公認で次点。1995年 第17回参議院議員通常選挙東京都選挙区に新進党公認で初当選。2001年 第19回参議院議員通常選挙全国比例区に公明党公認で再選。2007年7月 第21回参議院議員通常選挙全国比例区に公明党公認で再選。現在、参院法務委員会委員、党中央規律委員長、党参院副会長、党行政改革推進本部長、党東海方面協議会議長、党富山・石川・静岡県本部顧問等。