一般社団法人太陽光発電協会(JPEA)は、7月24日~26日の3日間、太陽光発電の川上から川下まで網羅する総合イベント「PV Japan 2013」を東京ビッグサイトで開催している。今年で6回目。「第8回再生可能エネルギー世界展示会」と同時開催となる。
開催規模は、出展者数185、出展小間数579、出展国数10。併設イベントを含めて来場者数見込みは延べ5万人。
これに先立ち、7月16日、JPEAは都内で記者会見を開いた。最初に挨拶に立ったJPEA事務局長鈴木伸一氏は、JPEAの設立経緯(1987年)、目的(太陽光発電システムに関連する利用技術の確立及び普及促進…)、主な取組(政府・自治体等への提言活動、太陽電池出荷量調査、各部会における専門的な活動、PV施工技術者制度の運営、補助委託事業の実施など)について語った。2013年7月10日現在、会員数は149社・団体。
続けて鈴木事務局長は、太陽光発電市場および産業の動向を解説した。例えば、太陽電池の国別導入量(2012年暦年)について、「全世界で約95ギガワット、このうち導入量トップはドイツで約32.4ギガワット(全体の34%)、イタリア16.2ギガワット(17%)、アメリカ7.2ギガワット(7.6%)、中国7ギガワット(7.3%)、日本5.9ギガワット(6.2%)です」と話した。
また、2020年の太陽光発電導入目標は、住宅用約530万戸(2005年の約20倍)であること、国内出荷量は、2011年が1,4ギガワットに対して、2012年は固定価格買い取り制度の開始を背景に3.8ギガワットに急増していること、さらに「市場規模は2012年1兆200億円に達し、太陽光発電の市場規模は初めて1兆円産業になりました。直接雇用人員数は40800人、総雇用人員数は60000人となっています」と、太陽光発電産業の成長に注目した。
7月25日、「PV Japan 2013」に出かけた。海外からの出展は10社に上ったが、台湾からの出店ブースはなかった。ただ、日本の提携会社(日本太陽光システム株式会社)のブースに営業担当者を配置していたのが1社(デルタ電子株式会社)、日本の販売代理店ブース(丸文株式会社)に製品を出展していたのが3社(ネクスパワーテクノロジーほか)ほどあった。
日本法人を1991年に設立し、パソコン、家電、ゲーム機、プロジェクターなどのメーカーと取引を(電源関連分野で)拡大しているデルタ電子の田中誠二第3営業本部ソーラーソリューション部担当マネージャーに話を聞いた。
「今回は日本太陽光システムさんの応援出展をしています。弊社の単結晶太陽電池モジュールを販売していただいております。弊社の製品は、EL検査によるひび割れ感知やPID試験による漏電防止などで高い信頼性を得ています。弊社はもともとは電源(PCのACアダプターなど)メーカーとして、世界NO1の会社ですが、数年前にパワーコンデショナーをてがけてから太陽電池モジュールの開発に踏み出しました。今回は、製品単体というよりメガソーラなどのシステムの提案、ソリューションの提案の仕方を勉強してみたい。それとやはりデルタの名前を知ってもらいたいと思います」
一方、今回、台湾の太陽電池モジュールを開発しているネクスパワーテクノロジー社ほか2社のメーカーの製品を展示している丸文株式会社のデマンドクリエーション第2本部DC第2部相馬敦課長は、
「当社は半導体をメインにしている会社で、ネクスパワーさんの親会社との付き合いが最初。そのつながりで4年前から取引を開始しました。ネクスパワーは薄膜技術を使った太陽電池モジュールや単結晶モジュールを台湾で一貫生産していて、これを日本で販売しています。ターゲットは産業用を中心に個人住宅もあります。例えば、田舎で空き地として使っていない土地や工場の屋根を利用して50KW前後の発電装置を提案する。投資としてどうですかと。今回は400件ぐらいのお客様とお話ができればと思っています」
会場は終始賑わっていた。