台湾に接近中の台風7号は、昨夜(11日夜)に勢力を弱め、「中度台風(台湾基準)」になったが、予想される進路は当初の予報より南側を進むと見られ、台湾上陸の可能性が強まった。中央気象局では今夜には東部が暴風圏に入る見込みで、今夜から明日にかけて高波や高潮、大雨、暴風などに警戒するよう呼びかけている。
台風の接近に伴い、中央気象局は昨夜午後8時30分に陸上台風警報を発令した。台北市などの自治体でも災害対策センターを設置し、対応にあたった。台風自体の勢力が弱まったが、台風の進路予測が南へずれたことで、台湾直撃の可能性が高まった。行政院毛治国副院長は「中度台風になったとしても、警戒心を保ち、積極的に台風への備えを行い、災害警報や事前避難を確実に行なうよう」呼びかけた。
また12日午前11時現在、花蓮県、桃園県と新竹県の尖石郷及び五峰郷では正午から、台北市、新北市、基隆市では午後2時から、宜蘭県、台中市和平区では午後3時30分から、新竹県では午後6時から休業休校措置をとる事を発表している。また台湾鉄路は午後から宜蘭線、北回線、花東線の指定席列車の運行を見合わせる事を発表。今後の台風の進路によっては更に影響が出ることが予想される。
中央気象局では宜蘭県、基隆市、台北市、新北市、桃園県、新竹県、新竹市、苗栗県、台中市、彰化県、南投県、雲林県、嘉義県、嘉義市、台南市、高雄市、屏東県、花蓮県では、24時間以内の総雨量が350mm以上になる「超大豪雨」の恐れがあるとしている。また、土砂災害や低地の場合は浸水にも注意が必要と呼びかけている。