創立24周年を迎えた埼玉台湾総会の主催で9月16日、中華民国102年記念国慶祝賀会が埼玉県新座市・ベルセゾンで盛大に開催された。当日は台風上陸により関東地方は午前中、悪天候に見舞われたが、埼玉台湾総会は予定通り、第3回医療ボランティア(北里鍼灸治療院)を実施、一部キャンセルも出たものの多くの高齢者が訪れていた。
午後3時過ぎには台風の影響は遠ざかり青空も見え隠れするなか、スタッフの準備も順調に進行し、午後5時30分、開場となった。次々と来賓客が芙蓉の間に入場、しばらくすると、円卓は埼玉台湾総会の役員・会員、台北駐日経済文化代表処の各位、台湾関連各団体の役員ほか、埼玉に関わりのある日本の政治家や財界関係者で満席となった。
午後6時、司会(佐久間寛明・迫田博子さん)の「懇親会を開催します」の言葉で予定通り、祝賀会が始まった。冒頭、埼玉台湾総会が実施した医療ボランティアの撮れたてビデオ映像が流れ、参加者は食い入るように鑑賞していた。その後、ボランティア活動に従事した獣医&鍼灸師の植田光雄さん、獣医師榎本貴文さん、薬剤師の大嶋圭佑さんが登壇、紹介を受けると会場から大きな拍手が起きた。
開会の挨拶を埼玉台湾総会の林月理会長が行った。林会長は台風に際して実施か中止かで悩んだが、媽祖様のお陰か午後3時には快晴となり嬉しいと述べた。そして「実は私は昔から社会福祉が大好きです。最近も高齢者の振り込め詐欺被害を5件ほど止めました。今日は埼玉台湾総会24周年です。会長の仕事は疲れますが楽しい。どちらが重いかといえば楽しいほうが重いですね」と今後も社会福祉と国際交流に全力で取り組むことを誓った。
最初の来賓祝辞は台北駐日経済文化代表処陳調和副代表だった。陳副代表は、台湾がこれまで歩んできた歴史を紐解きながら、現在、日本と台湾との関係は、貿易や旅行往来人数、宝塚歌劇団の台湾初公演、来年の国立故宮博物院の文物の日本展開催に見られるように非常に緊密であるとし、「経済・貿易・文化交流などで今後ますます深まっていくでしょう。日本の皆さんには引き続き、力を貸していただきたい」と力を込めた。
続いて日本中華連合総会毛友次総会長(埼玉台湾総会のボランティア活動)、参議院議員西田実仁議員(台風被害とボランティア活動)、前衆議院議員中津川博郷氏(国会議員のモチベーションとしての台湾)、埼玉県議会議員(埼玉県議会日台友好議員連盟幹事長)鈴木正人議員(日台友好議員連盟について)が挨拶した。なかでも西田実仁議員の流暢な中国語の挨拶には会場から大きな拍手が起きた。
この後、来賓の紹介、参加者全員の記念写真撮影があった。
午後7時、乾杯の音頭を日本中華連合総会詹徳薫名誉総会長がとった。髪の毛の薄さを話題にしたユーモアたっぷりのトークに会場は大きな笑いに包まれた。
第2部の余興の部から司会は大嶋雅世さんに代り、3人のバンド生演奏(メンバーは榎本貴文さん、安斉雅彦さん、高澤遼太さん)が始まった。続いて恒例となった埼玉台湾総会周東寛名誉会長(テレビ出演多数・医学博士・歌手・画家)の歌が始まると、会場からも舞台に上がる人が続出し、一緒に踊る一幕もあった。さらには、演歌歌手の麻生直花さん(キングレコード)が「磯原情話」「瞼の母」を熱唱すると会場の熱気は最高潮に達した。
余興の部が終了したのは午後8時だった。この後、抽選会(副代表賞、埼玉台湾総会会長賞、中華航空賞、エバーグリーン航空賞)が行われ、台北との往復航空券などが当たった。抽選会は午後8時過ぎに終了。祝賀会の最後は、埼玉台湾総会の周東寛名誉会長が閉会の言葉を述べて締めくくった。
「台風にもかかわらずおいでいただきましてありがとうございました。皆様のお陰で大成功を収めることができました。今後ともよろしくお願い致します」