恒例の中華民国留日名古屋華僑総会主催の「中華民国(台湾)102年国慶晩會」が10月5日、名古屋市内のホテルで開催された。今年も120人の参加で例年通り大規模な会となった。司会者が開会を宣言すると、最初に中華民国国歌「三民主義」を、続いて劉家昶氏の指揮による日本国歌「君が代」を全員で斉唱、祝賀会が厳かに始まった。
冒頭、主催者である名古屋華僑総会の邱文揚会長は、国慶節の歴史、日台友好の促進への決意を述べつつ「東京オリンピック招致決定で日本経済に明るい兆しが見えてきました」と喜んだ。続いて台湾の政府を代表して、この秋、新たに就任した台北駐大阪経済文化弁事処処長・蔡明耀氏は、名古屋華僑総会の尽力に感謝の言葉を述べながら、「中華民国・台湾は当該地域の安定と発展に重要な意味を持ちます。引き続き皆様のご支持をお願いします」と呼びかけた。続いて来賓者の愛知県日台交流協会・重富亮氏、衆議院議員・工藤彰三氏、衆議院議員東郷哲也氏、参議院議員荒木清寛氏、参議院議員魚住裕一郎氏、前衆議院議員牧義夫氏、名古屋市会日台議員連盟会長藤田和秀氏がそれぞれ挨拶した。
今年の名古屋の双十国慶節の昨年との大きな違いは、邱錦爵名誉会長が9月29日の誕生日をもって100歳を迎え、愛知県知事や名古屋市長より祝辞や記念品、敬老金を贈られたことだった。これを記念して「名誉会長祝100歳」と題して邱錦爵名誉会長が列席者に力強い挨拶を行った。邱名誉会長は挨拶のなかで台湾政府より2年前に一等勲章を授与されたが、過去に2等勲章、3等勲章も授与されていることに触れて「誠に感謝にたえません」と述べ、会場が祝福の拍手と歓声に満ちる一幕もあった。
乾杯の発声は、前名古屋市会議員の桜井治幸氏が行った。
余興では石川県で活躍する台湾人歌手・寒雲さんが「ベサメ・ムーチョ」「生きる」「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」などを熱唱し、宴を盛り上げた。和やかな歓談の時間が続いた後、晩会は邱錦爵名誉会長の閉会の辞をもって、盛況のうちに幕を閉じた。