台湾交通相の葉匡時交通部長は17日、立法院交通委員会で、多額の赤字を抱える台湾高鉄(台湾高速鉄路・台湾新幹線)について、台湾高鉄の経営改革は「時間との戦い」と表現し、「年末までに財務改善の方策を打ち出せなければ、経営破綻する可能性がある」と述べた。台湾高速鉄道の新しい最高経営責任者に立栄航空(ユニー航空)の董事長(代表取締役)を務め、建設時の台湾高鉄でも高級管理職を務めた経験をもつ鄭光遠氏を据え、3カ月以内に財務体質の改善計画を提出させる方針を示した。
台湾高鉄が特別配当の支払いをストップさせていることに対して、原始株主の台湾銀行などの優先株主は訴訟を起こす考えだ。現在、訴訟を計画しているのは8株主で、5月に請求権が切れるため、権利を確保するためにも訴訟に踏み切らざるをえないという。胡湘麟代理局長は今年12月末までに優先株式の所有者との訴訟問題を解決し、その上で減資後の増資によって経営状況を改善させたいとしている。