台湾貿易センター(TAITRA)が主催する「台湾からアジアへ!~医療介護・育児市場に関する総合セミナー」(定員60人)が都内ホテルにて3月12日、開催された。
これは、今年6月19日~22日にかけてTAITRAが、台湾唯一の子育て支援産業展(「2014台湾医療・介護・漢方・親子産業見本市」)を台湾世界貿易センター(台北)で開催することから、そのプロモーションもかねて実施されたもの。
開会挨拶をTAITRA東京事務所陳英顕所長が、メイン講演を財団法人台湾玩具&児童用品研究開発センターの黄獻平ジェネラルマネージャー(博士)が「台湾キッズ・ベビー・マタニテイ市場及び日中台の3国間連携」と題して行った。加えて、マクロな視点から陳英顕所長が「台湾経済及び医療市場の現状について」と題した解説を行い、最後にTAITRA台北本部徐毅勤プロジェクトマネージャーが前述の親子産業見本市(子育て支援産業展)の案内を行った。
黄獻平博士によれば、台湾と中国におけるキッズ市場規模は、児童人口(0歳~14歳)が台湾340万人、中国2億3000万人、2014年市場生産額が台湾300億元(※台湾元)、中国5000億元、子供一人当たり年平均消費額が台湾8823元、中国2170元となっている。対して日本市場は、児童人口(0歳~14歳)が1300万人、2014年市場生産額が3200億元、子供一人当たり年平均消費額が20000元だという。
「実は台湾では中国大陸で作った玩具が80%に上るのに対して台湾からは中国に1%程度しか輸出していません。中国の百貨店を見て回ると高価な玩具がたくさんあることに気づきます。ですので、私たちは、日本や台湾のメーカーが(ビジネスチャンスの見込める)中国に進出しやすいようサポートするのが大切な任務となっています」(黄獻平博士)。
講演ではまた、台湾を中心として中国、日本での玩具の商品検査(品質・安全保証)の現況が報告された(中国=3C、日本=STマーク)。黄博士は、「私の所属する財団法人台湾玩具&児童用品研究開発センターは、3CやSTの認証取得に向けて努力を積み重ねています」と語っていた。