台湾プロ野球リーグで活躍の小林亮寛投手、中南米リーグに参加

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小林亮寛投手
小林亮寛投手

台湾プロ野球リーグでゴールデングラブのタイトルを獲得するなど2年間にわたって活躍、その後も韓国に渡るなど精力的に活躍の場を広げる小林亮寛投手が、昨年冬も海を渡り、ドミニカで開催された「ウインターリーグ」にトライ。昨年11月から12月まで、ドミニカの首都サントドミンゴに滞在した。

「メジャーリーグの各球団にとっては選手の発掘だったり調査している選手の新鮮な情報を集めるショーケースとしての役割に注目が集まります。選手が個性的なのでアジアに比べて『野球の幅が広い』と言う印象です。パワーやスピードに加え、細かいコントロールや走塁、連携プレーなど素晴らしいプレーがありました。また、ドミニカ共和国の場合はメジャーリーガーでも球団と折り合いがつかず自由契約となった選手達も沢山います。ウインターリーグのチームは登録選手が毎日入れ替わり補欠の選手も50人以上いるそうなので、試合に出ることすらままなりません。なのでプレーしている選手達は必死です。一打席でも1イニングでも多く試合に出なければ良い契約を勝ち取れないからです」

小林投手は昨シーズン韓国・高陽ワンダーズで全48試合中29試合49イニングに抑えとして登板。シーズンの疲れを「動きながら緩める」ということが目的にあった。日本、台湾、韓国、さらにはメキシコ、カナダ等、様々な国のリーグでプレーした小林投手だが、ドミニカではさらに新たな発見があると言う。

「ドミニカ行きを決めた理由は温暖な気候の中で肉体のリセットをすることが目的でした。2年間、韓国の高陽ワンダーズでプレーしたのですが厳しい練習に加えシーズンでフル回転したこともあり身体が硬くなりスピードが落ちて来ていたので動きながら身体を緩めることと、アジアには少ない硬く傾斜の強いマウンドでの投球をしたかったからです」

ドミニカでの収穫は非常に大きかったと言う。「日本には寒い冬があり『冬の間の過ごし方』が存在しますが、中南米の殆どの選手は一年中プレーしながら生きています。走り込みや投げ込みといった作業がなくても野球選手としてのポテンシャルは非常に高いのです。走り込みや投げ込みはしませんが計算されたトレーニングなど弛まぬ努力をしています。自分がこれまでやって来たことが本当に正しかったのだろうか?と問題提起してくれました。中南米の野球ファンにとってはメジャーリーガーなどが帰国し母国でプレーをするため『本格的な野球シーズン到来』でもあり各国で盛り上がりを見せます。ドミニカの経済状況や社会状況に触れ、『ドミニカ人選手達がどういった経緯でメジャーリーガを目指すのか?』を知ることが出来ました。16歳半からプロ契約が出来るため少年達は自分を売り込むため連日トライアウトを受けます。多くの野球少年にとって野球はお金を稼ぐ為の手段なのです」

自らの能力を高めるだけではなく、「ドミニカでの野球の現状」を目にしてきた小林投手は、今後も、野球に関する様々な経験を少年や野球ファンに伝えていきたいと話している。

 

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