台湾及び中国両岸で最大の不動産仲介サービスネットワークを誇り、台湾で約500店舗を展開する大手不動産会社「台湾房屋」(彭培業CEO)は6月24日、日本初の拠点となる東京支店を開設。台湾の投資家向けに日本の不動産を紹介する事業を展開していく。それをうけ、同日、コンラッド東京にて記者会見と披露パーティーを行った。
同社は既にシンガポール、マレーシア、カンボジアなどの海外拠点を設立している。このようにアジア経済市場で活躍し、国際的な企業を目指す同社の次なるステップとして日本進出に至った。また、1年以内に大阪支店の設置を目指している。
同社の調べによると、現在台湾の投資家の34%は日本に投資したいと考えているという。それを象徴するように同社でも既に50件の物件が契約済であるという。
日本の不動産人気の理由として挙げられるのは、利回りの高さ(台湾の平均利回り2%に対して日本は平均4%)、日台間の距離の近さ及び文化の類似、そして2020年にオリンピック開催を控える日本の将来性である。オリンピックを開催するとなると自動的に観光客も増える。そこにビジネスチャンスの可能性があると彭社長は考えている。
「日本は治安も良く、政治も安定しており、地震国ということもあって建物は耐震性に優れているため、台湾人にとって安心して投資出来る場所である。目標として、日本での取扱高は年間50億台湾ドル(約170億円)を目指している」(彭CEO)
また、披露パーティーには自民党の浜田靖一衆議院議員をはじめとした日本の国会議員や不動産関係者、そして台湾からは台北駐日経済文化代表処の沈斯淳代表や立法委員の姚文智氏が出席。
浜田議員は「台湾からの進出は大歓迎だ。我々政治家として出来ることがあればしっかりとサポートしていきたい」と述べ、経済面の日台交流へ期待を示した。
姚文智氏は「本日は台湾房屋の東京支店の開幕の日でもあり、台北國立故宮博物院展の開幕の日でもある。今日という日は皆さんの心に残るものとなっただろう。台湾房屋の日本での開幕は日台の民間交流を更に高めていくだろう」と述べていた。