4度目となる「Taipei IN Style in TOKYO」、その成果とは

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「Taipei IN Style in TOKYO」会場の様子
「Taipei IN Style in TOKYO」会場の様子

台湾テキスタイル・フェデレーション(中華民国紡織業拓展会、以下:紡拓会)はこのほど、台湾の若手デザイナーブランド10社を引き連れ恵比寿のEBiS303にて開催された「PR01.TRADE SHOW TOKYO」に「Taipei IN Style in TOKYO」として出展し、各ブランドが15-16A/Wの新作を日本市場に発信した(会期:3月24日~26日)。今年は展示会に集中するため、毎回開催していたショー行わず、バイヤーらとの接触に注力する形で行われた。

「Taipei IN Style in TOKYO」の開催は今回で4回目。これまでの成果について、紡拓会の謝沛茹さんは「展示会を通じ、日本のバイヤーから声をかけられ、日本で発売した商品もある。また諸外国の展示会は刺激が多いため、デザイナーも勉強になり、確実にブランドの成長に繋がっている」と述べた。実際に、今回の出展ブランドは2回、3回と連続して出展しているケースが多く、出展するごとに細かい修正や研鑽を重ねるなどの努力を惜しまない。

初回の開催から毎年出展している「wisdom(ウィスダム)」は、昨年の出展で日本のバイヤーに声を掛けられ、これをきっかけにインターネットで商品を販売した実績を持つ。

「wisdom」クリエイティブディレクターの齊振涵さんによると、今回の目標は「実際の日本の店舗に置いていただけるようにブランドをPRすること」だと話した。

「wisdom」クリエイティブディレクターの齊振涵さん
「wisdom」クリエイティブディレクターの齊振涵さん

「wisdom」のほかにも「AUSTIN.W(オースティン・ウー)」、「fu yue(フー・ユエ)」などのブランド品も現在日本で販売されているという。

紡拓会が1番に目指すものは若手台湾人デザイナーによるブランドの市場開拓だ。「今回出展した10ブランドはクリエイティブ性の高いものが多い」と自負する謝さんは、「台湾の消費者は保守的で派手なデザインや特徴のあるデザインは敬遠されがち。対して東京の消費者は様々なおしゃれに挑戦する勇気をもっている。体のサイズ感などが台湾と似通っていることからも受け入れられやすいという認識があるので、東京市場を重要視している」(同)。

「『Taipei IN Style』はこれまで、シンガポール、上海、韓国などアジアを中心に、開催してきている。アジアで経験を積み、いずれはヨーロッパにも活動の場を広げ、才能ある台湾のデザイナーたちを支援していきたい」(謝さん)と、余念がない。

 

~出展ブランド~

(A)crypsis MISCHIEFのデザイナーだった張義宏さんが新たに立ち上げたブランド。今季はアジアを意識したデザインのコートやニットなどを発表。コートは何通りもの着方が出来るように工夫した自信作。(=写真)
(A)crypsis
MISCHIEFのデザイナーだった張義宏さん(写真右)が新たに立ち上げたブランド。今季はアジアを意識したデザインのコートやニットなどを発表。コートは何通りもの着方が出来るように工夫した自信作。(=写真)

 

Just In Case 2007年にスタートした独自の世界観を持つブランド。デザイナーのジャスティン・チョウさん(=写真)によると今季のテーマは「ファストファッションに対する戦い」。戦いの名の通り、デザインには軍隊の使用するタグやリュックなどが素材として使用されている。
Just In Case
2007年にスタートした独自の世界観を持つブランド。デザイナーのジャスティン・チョウさん(=写真)によると今季のテーマは「ファストファッションに対する戦い」。戦いの名の通り、デザインには軍隊の使用するタグやリュックなどが素材として使用されている。

 

「S,CABONATE」 今回初めての出展となった。同ブランドは生地をレーザーカットしたデザインが特徴的。材料の約70%は日本から輸入したものを使用しているため、日本市場への進出を目指し、このほど出展するに至った。
「S,CABONATE」
今回初めての出展となった。同ブランドは生地をレーザーカットしたデザインが特徴的。材料の約70%は日本から輸入したものを使用しているため、日本市場への進出を目指し、このほど出展するに至った。

 

abcense 2012年春に立ち上がったシューズブランド。全て非常に上質なラムスキン、カーフスキン、スエードを使用しており、つくりはまるで彫刻作品のよう。昨年の反響を受け、今年はPR01.から声をかけられ日本側のショールームとして正式に出展していた。
abcense
2012年春に立ち上がったシューズブランド。全て非常に上質なラムスキン、カーフスキン、スエードを使用しており、つくりはまるで彫刻作品のよう。昨年の反響を受け、今年はPR01.から声をかけられ日本側のショールームとして正式に出展していた。

 

 

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