台湾貿易センター率いる太陽電池及びスマートグリッドを包括した台湾企業らはこのほど、「スマートエネルギーWeek2015」内の「第8回国際電池展~PV EXPO~」(以下:PV EXPO)と「第5回国際スマートグリッドEXPO」(以下:SG EXPO)に出展。PV EXPOに22社、SG EXPOに6社が出展し、台湾の最新エネルギー関連商品や事業を日本市場にアピールした。
企業らの大半は既に日本に進出しており、このほど更なる日本市場拡大を目指して出展した。出展企業のなかでも太陽電池を生産している企業が多く、台湾が太陽電池に注力していることが見受けられた。
出展した台湾の太陽電池ソーラーパネルのトップブランドメーカー「WINAICO(ウィン・アイコ)」は台湾にある本社工場で生産されており、台湾セルのみを使用している。
また、セル1つ1つの表面にはSiC加工の「HeatCap」という特殊技術が施されており、車が乗っても折れないほどの強度を持っている。また、この「HeatCap」は特許も取得しており、信頼性も抜群だ。
同じく太陽電池を製造する「Universal Hardware Corporation(UHC)」は2014年9月に完成した滋賀県甲賀市のエムエフケー甲賀発電所にソーラーパネルを2万1144枚提供しているほか、京都府宇治田原町、愛媛県北宇和郡、静岡県浜松市など、日本各地に展開されている。
会場に訪れていた日立ハイテクノロジーズ環境・エネルギー部の大須賀徳也部長代理は「太陽光に関していえば、台湾はミドルレンジだ。ある程度の価格で、一定基準以上の品質を持っている。中国のように品質は悪くないが日本のように値段は高くない。一番ちょうどいいといった感じだ」と評価していた。
セミナー開催で台湾スマートエネルギーへの更なる理解を
なお、台湾の経済部國際貿易局は2月26日、「スマートエネルギーWeek2015」に合わせ、「台湾スマート・エネルギー産業セミナー2015」を開催した。
同セミナーでは、来日した資訊工業策進会産業連携マネージャーの楊光華氏と、台湾スマートグリッド産業協会事務局副長の陳彦豪氏、輝能科技股份有限公司社長の楊思枏氏が台湾の各種スマートエネルギーにおける動向や現状、今後の展望などについてそれぞれ話し、参加した日本人関係者らの台湾スマートエネルギーに関する理解を深めた。
同じく同セミナーの為に来日した科技部南部科学工業園区(南部サイエンスパーク)管理局の林永壽副局長は日本人の参加者に対し「南部サイエンスパークには既に27社の日本企業が進出している。台湾進出を考えている日本企業の方々には是非お越しいただきたい。設備やサポート体制も整っている」と述べ、南部サイエンスパークへの誘致を呼びかけた。
~南部サイエンスパークとは?~
南部サイエンスパークとは、台湾最大のグリーンエネルギーと太陽光発電の生産地である。範囲は台南園区、高雄園区。台南園区は台南市新市・善化及び安定等の三区の間に位置し、面積1,043ヘクタール。高雄園区は高雄市路竹、岡山及び永安等の三区の間に位置し、面積570ヘクタールである。管理局には単一の行政サービス窓口があり、諸外国と綱がることも可能。