台湾発かき氷の専門店「ICE MONSTER(アイスモンスター)」の日本1号店「ICE MONSTER OMOTESANDO(アイスモンスター 表参道=以下:同店)」が4月29日、表参道と明治通りが交差する神宮前交差点にオープンした。
アイスモンスターは台湾でも多い時で1日に2,500人以上が行列するほどの人気店。日本のかき氷とは異なり、マンゴーなどのフルーツやコーヒー、紅茶などそのままの味を再現した氷「フレーバーアイスブロック」を削ってつくる“ふわふわ食感”の氷が特徴的だ。同店では台湾でお馴染みの「マンゴーかき氷」(1,500円)や「タピオカミルクティーかき氷」(1,000円)を台湾と同じ製造方法で提供するほか、台湾ではまだ発売されていないマンゴーソフトクリーム、イチゴソフトクリーム(各500円)や日本限定の「烏龍茶かき氷」(1,200円)などの新メニューも加え、日本に向け台湾かき氷の魅力を発信する。
同店オープンに合わせ来日したアイスモンスター創設者でオーナーの羅駿樺(フランク・ロー)さんは日本進出について「台湾と同様に、日本の皆さんにも私たちのかき氷を楽しんで頂きたい」と述べたほか、「日本で親しまれている台湾発のレストラン『鼎泰豊』のように、台湾かき氷といえば『アイスモンスター』と思っていただけるように、ブランドを定着させたい」と期待を語った。
台湾の“おいしい衝撃”を日本で発信
フランクさんによると、アイスモンスターの日本市場展開に向けては様々な企業から声掛けがあったという。その中でこのほど同店の経営を任されたのがトランジットジェネラルオフィス(中村貞裕社長、以下:トランジット)と片岡物産(片岡謙治代表取締役)だ。
「世界一の朝食」のキャッチフレーズで一躍人気店となった「bills(ビルズ)」を仕掛けたトランジットの中村社長が昨夏、出張先の台湾でアイスモンスターのかき氷に出会い、その美味しさに衝撃を覚えたことからフランクさんに日本展開を打診。さらに“今年はかき氷ブームが来る”と見込んだトランジットはこのチャンスに最高のかき氷を発信したいとの考えから、以前より親交があり信頼関係が構築されていた片岡物産に食材の輸入や出展場所の提供、氷の製造などの面での協力を求め、両社はタッグを組み昨年12月に合弁会社「アイスモンスタージャパン」を設立(共同取締役=片岡物産執行役員の嶋田哲治氏、トランジット取締役副社長の垂水謙児)。このほど夏を前にした絶好の時期に同店オープンを実現させた。
同社取締役の垂水氏は27日に行われた同店内覧会にて、「今年の夏、台湾のかき氷をライフスタイルとして日本に浸透させ、同店のかき氷だけを求めてこの町に来て頂けるような価値のあるものとして位置づけたい。いずれは日本の主要都市にも展開していきたい」と意気込みを述べた。同社は首都圏を中心に2018年までに3~5店舗の出店を目指す、としている。なお、内覧会には大勢のマスコミや招待客らが押し寄せたほか、テレビニュースやネットでも取り上げられなど、オープン前から多くの注目を集めていた。