アウトバウンド開拓へ〜福岡発で台湾東部の離島へ穴場観光ツアー開催

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観光交流が更に加速している。4月下旬、福岡の旅行会社が台湾東部を巡る旅を開催した。「台湾いなか巡り」と題して、宜蘭、蘇澳冷泉、池上、緑島など、自然が残る東部を訪ねた旅行ツアーで、福岡から約20人の参加者が出発した。

旅を満喫する参加者
旅を満喫する参加者

掘り起こしが期待される旅行業界の「アウトバウンド」活性化へ向け、業界の注目も高まっている。一行は、宜蘭で、宜蘭記念館、蜜蜂記念館、宜蘭酒工場などを見学。西郷隆盛の息子である西郷菊次郎氏が庁長を務めていた時代もあり、日本語の案内版に参加者は真剣な表情で見入っていた。

台湾の海岸も散策した
台湾の海岸も散策した

同じく東部の蘇澳では、干しエビやシラス等の海産物などが売られる市場を散策。22度と冷たい炭酸冷泉で、飲んでも胃痛や胃酸過多に効くとされる「冷泉」を堪能、冷泉の水を使って作った羊羹、烏龍茶羊羹など「台湾らしい」食をテイストした。

「池上弁当」はコシヒカリ種の「池上米」が木箱に入れられていることが特色だ。日本統治時代初期に売られていた一代目の池上弁当は竹の葉で包まれ、おにぎりと角煮、お新香、干肉、豚のレバー、赤身の肉、エビせんべい、卵焼き、梅などといった内容だった。添乗を務めた蒼天旅行の祝部智行代表は「日本時代の建物が多く残されていて、参加者も『風情』を感じることができたようだ。高齢の参加者も情緒溢れる町並みが気に入った様子だった」と語る。日本人移民村だった鹿野(ルーイエ)はお茶の産地で「紅烏龍茶」が有名で、鹿野脱線観光牧場で、新鮮な地鶏料理を満喫。台東富岡漁港からフェリーで離島の緑島へ向かい、世界でも3カ所しかない海底温泉の一つと言われる朝日温泉へ。

朝日温泉にご満悦
朝日温泉にご満悦

日本時代は旭温泉と呼ばれていたが、戦後は、太平洋の日の出の方向に向いていることもあり「朝日温泉」に改名された。緑島では日本ではなかなか食べることのできない「トビウオ」料理を堪能した。

トビウオ料理
トビウオ料理

参加者の一人は「台湾の田舎の雰囲気は『日本のむかし』を連想させるようだった。台湾の人は素朴で温かく、親しみを感じた」と話した。長栄航空が高雄便を就航させるなど、九州各空港から台湾へ向けては航空便も増加、利便性が高まる中でアウトバウンド業界の活性化にも期待が高まっている。

 

 

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