早稲田大学国際コミュニティセンター(以下:ICC)は特定の国にスポットをあて、その国の文化を様々な角度から紹介する「カントリー・フェスタ」を定期的に行っている。5月20日には早稲田大学内の大隈ガーデンハウスにて「ICC台湾フェスティバル~美しい島“フォルモサ”再発見~」と題した台湾を紹介するイベントを開催した。ICCで行う台湾の紹介イベントは約5年ぶり。早稲田大学台湾留学生会(陳雅儒会長)の強い要望により開催された。
陳会長によると「カントリー・フェスタは様々な国のイベントで常時スケジュールがいっぱいで予約が困難」だという。今回のイベントも2年前からの計画だったが昨年の11月にやっと企画が通り、このほど実現に至った念願のイベントだった。開催の目的は「台湾の魅力は台北やタピオカなどメジャーなものだけではない。皆さんのまだ知らない台湾の魅力を知ってもらいたかった」とした。
同イベントは、早稲田大学国際部東アジア部門長の江正殷氏によるオープニングスピーチから始まり、独自に制作した台湾紹介ビデオの上映や陳会長が所属している台湾先住民アミ族ダンスクラブのダンス披露、台湾の昔ながらのおもちゃやゲーム紹介のほか、台湾のあらゆる地方の特色やストーリーをクイズ形式でユーモアたっぷりに紹介するなど一歩進んだ内容。
参加者は台湾への理解を深めていた。なかでも台湾人のソウルフード「臭豆腐」の紹介で、外国人が臭豆腐を食べ、「…やっぱりまずい」と素直に反応するビデオを流した際は、大盛り上がりとなった。
さらに会場では台湾のお菓子や日本でも大人気の「春水堂」のタピオカミルクティーが150人限定で無料配布された。タピオカミルクティーは引き換え整理券が配布されたが、受付開始から数分で配布終了。最終的な参加人数は200人超えとなった。これに対してICC台湾人スタッフの韓申甫さんは「他国のイベント時では平均150人を超えれば多い方。台湾イベントは予想を超える人数で驚いた。改めて現在の台湾人気を再確認した」と話していた。
参加者は早稲田大学生の姿が目立ったが、一般の参加者も数多く来場していた。一般として参加した跡見女子大学の女子学生らは「跡見女子大学の教授より同イベントを紹介された。台湾に行く計画があったので予習のつもりで来ました。アミ族の衣装が凄く可愛かった」とコメントした。
また江氏は、同イベント開催について「このようなイベントで台湾への理解が深まるのは非常に望ましいこと。大人ではなく、学生が企画して開催することに意義がある」と述べた。江氏によると早稲田大学には現在、300人を超える台湾人留学生が在籍し、国別に見ても中国、韓国に続く3番目。なお、早稲田大学では日本で初めて副専攻として台湾研究を設置しており、こちらも人気を博しているという。