日本華商観光協会(陳乃華会長)は7月3日、東京音楽大学A館100周年記念ホールにて「台美日青少年音楽演奏会」を東京で初めて開催した。同演奏会は、東京音楽大学との共催によるもので、日本の東京音楽大学(以下:東京音大)オーケストラと台湾の新北市大豊小学校オーケストラ、ニューヨークのユースオーケストラCYCNYの3楽団が出演した。
第1部では、東京音大オーケストラはモーツァルトやドヴォルザークなどのオーソドックスなクラシックを演奏。会場が弦楽器の美しい音色に包まれた。
また、第2部ではこの日のために来日した大豊小学校オーケストラとCYCNYが合同で、力強く迫力のある「カルメン第1組曲」や、沖縄出身アーティストBIGINの「涙そうそう」、心が躍るような「ディズニーメドレー」、台湾の昔懐かしい「台湾民謡」など、バラエティにとんだ楽曲を演奏した。青少年たちによる大人さながらの演奏に、会場からは「ブラボー」と歓声が上がった。
出演した大豊小学校オーケストラに所属する学生は「とても楽しかった。お客さんも楽しんでくれている様子がわかって感動した」、「また日本に来て演奏したいです」とコメントした。
同演奏会開催にあたっては、様々な国をまわって音楽交流を行っている大豊小学校オーケストラとCYCNYのことを知った陳会長が、「是非東京にも来て頂き、日本の方々や在日華僑らを音楽で癒して欲しい」と思い、招致したという。その上で、以前より陳会長と親交のあった東京音大の野本正平副学長(東京音大付属高等学校校長)に「是非一緒に音楽交流を」と声かけをし、日本、台湾、アメリカの3カ国の団体合同演奏会が開かれることとなった。
陳会長は青少年の音楽交流について「成長過程である青少年を日本に招致したのは、音楽交流以外に、日本の“おもてなし文化”と“日台友好の絆”を肌で感じてもらいたかったから。今後も色々な形で文化交流の機会を作り日台の架け橋となるよう精進したい」と語った。
また、野本副学長は「東京音大は大分前から台湾の大学と密接な関係を持っている。3年前にも東京音大の吹奏楽が台北、台中、高雄で演奏した。台湾との交流の際に通訳をお願いしていたのが陳会長だった。今回陳会長から同演奏会のお話を頂いたときには、『もちろん』とお返事させて頂いた」と話したほか、「日本と台湾は世界で最も固い絆で結ばれている。我々はこれから音楽でもって台湾のお役に立つことをしたいと思う。今年の秋は、台中と高雄に東京音大付属高等学校の高校生と教師が台湾に行き、交流を図る予定だ」とさらなる日台交流へ意欲をみせた。