これまで300万人、400万人と、年々成長し続けていた年間日台往来旅客数。台湾交通部観光局(謝謂君局長、以下:観光局)は2015年5月に山形で行われた日台観光サミットで、2015年の日台往来旅客数の目標数を500万人と設定していたが、2015年12月2日、遂に500万人を突破し、目標達成となったことを観光局が伝えた。さらに、2015年に台湾を訪れた海外旅客も20日早朝5時、1000万人を突破。いずれも過去最大数となり、2015年は台湾観光における記念すべき年となった。
観光局はこれらを記念し12月22日、日本の品川プリンスホテルにて台湾宴席料理「辦桌(バンジョウ)」を模した祝賀レセプション「台湾美食の饗宴~感謝の夕べ~」を開催し、長年にわたり日台観光促進に尽力してきた日本の観光業関係者らを招待して感謝の意を伝えた。
同会には、日本政府観光局(JNTO)の松山良一理事長、日本旅行業協会の田川博己会長、エイチ・アイ・エスの平林朗社長、東武タワースカイツリーの酒見重範社長など日本を代表する観光業のトップらが一堂に出席しており、なかには仙台、富山、山形、北海道など遠方からの出席者もおり、日本の観光業界が「台湾」をいかに重視しているかが見て取れた。
同会は「豊穣」をテーマに掲げており、台湾で行われた「2015台湾美食展」の料理コンテストで優勝した12人の料理人がチームを結成し、この日のために特別に考えられたレシピのコース料理を出席者に振る舞った。
料理内容は、台湾料理と、日本ではなかなか食べる事の出来ない客家料理で、こだわり抜いた日本と台湾の食材が使用された。謝局長は「今回は台湾の食材600キロを持ってきた。また、シェフたちは日本の築地で600キロの食材も調達した。シェフたちはプロフェッショナルだが、台湾で2度試食会をして吟味したので、皆さんには満足して頂けると思う」と述べた。
実際に料理を堪能した出席者からは、「台湾の本場の味を日本で食べられて嬉しい」、「こだわりのある料理でさすが美食の国、台湾だ」などの声があった。
日本からの訪台旅客数増加に期待
同会で謝局長は、このほど海外からの訪台旅客数が1000万人を突破した理由について、「台湾はリピーターが多いのが1つの原因。何度も来て頂くと多くの友達も出来て、奥深い旅行ができているのだろう」と述べたほか、「来年の目標は1075万人の海外の方に台湾に来ていただくこと。そして日本からは、170万人の方に来ていただくことを目指したい」と期待を述べた。
また、同会に出席していた台湾観光協会の賴瑟珍会長は、「私が観光局の局長をしていたころ、訪台海外旅客数を2016年に1000万人到達させることを目標にしていたが、謝局長は1年も早く達成してくれた。しかし、2015年の訪日台湾人旅客数は350万人、訪台日本人旅客数は163万人ということは少し残念に思う。日本の皆さまには多くの日本人のお客様を台湾に送ってくださいますようお願いしたい」と課題を提示した。