先月24日に福岡入りした台湾貿易センター国際企業人材育成センター(ITI)の研修生が、15日間の企業研修日程の半分を終えたところで、2月5日に北九州市の門司港レトロ地区などを訪れ、休日を楽しんだ。
若さと学びの象徴として明治時代から続く日本の卒業式衣装の1つである「和服・袴」を地元・西南女学院大学生の手助けで身に付けた研修生は、レトロ地区の思い思いの場所で記念撮影をしたり、たまたま出会った台湾の家族連れ観光客と話し込むなどして、時間を過ごした。
門司港レトロ地区に入る前に研修生は、衛生陶器で世界的なシェアを持つTOTO株式会社の「TOTOミュージアム」を訪れ、同社の経営理念や蓄積された技術についてプロジェクターによる説明を受けた後、便器、浴室、システムキッチン、洗面化粧台の変遷や最新のテクノロジーを展示したショールームを見学した。
また、北九州市漫画ミュージアムの「あるあるCity」では、台湾でもお馴染みの日本のアニメの原画展示を見て感嘆の声を上げ、漫画やフィギュアなどの製作工程の説明に、熱心に耳を傾けていた。
これまでの研修期間中は、ホテルと研修先企業の往復以外にあまり街中に出ていなかった研修生が殆どで、しかも観光とは縁遠かっただけに、見て楽しむだけだったアニメの製作過程や毎日なにげなく使っている衛生陶器製造を支える技術を知る一方で、緊張の肩の荷を下ろして、和装でくつろぐなど、日本の技術や文化に触れる有意義な一日になったようだ。