「シルク」上映会、蘇照彬監督からのムービーメッセージも

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台湾映画「シルク」の上映とトークショーが6月17日、台湾文化センターで行われた。同企画は、台湾文化センターとアジアンパラダイスの共催により2016年3月から12月まで実施する「台湾映画の新しい潮流を感じよう!」と題した上映会&トークショーの第4回目として実施されたもの。

台湾映画「シルク」の上映とトークショーの様子(C)アジアンパラダイス
台湾映画「シルク」の上映とトークショーの様子(C)アジアンパラダイス

 

スピーカーはアジアンパラダイスの江口洋子さんが務め、近年増えているというサスペンス映画の系譜について話した。トークでは、この「シルク」の誕生について欠かせない「ダブルビジョン」(2002年)という映画の存在から始め、この脚本も手がけた蘇照彬監督の紹介に続き、監督からのムービーメッセージを披露した。

「シルクは僕にとって、とても重要な作品です。一つは、この作品で映画監督として少し成長したことと、この映画で、今後どんな映画も撮れるという自信を持ちました。もう一つは、俳優の江口洋介さんと美術監督である種田陽平さんという日本の映画人と一緒に作ったことです。一緒に仕事してとても楽しかったし、僕の大きな支えでした。いまでも良き友人です。今振り返ると、この映画は完璧ではありませんが僕の情熱がこの映画に焼き付けられているはずなので、見ていただいた皆さんにはきっと伝わっていると信じています。次の作品は、スーパーヒーローものです。次回作も早く皆さんにお見せできればと思っています」(蘇監督)

蘇照彬監督からのムービーメッセージに会場は盛り上がった(C)アジアンパラダイス
蘇照彬監督からのムービーメッセージに会場は盛り上がった(C)アジアンパラダイス

江口さんによると、「シルク」は台湾では数少ないサスペンス映画の成功例で、日本でも2006年東京国際映画祭、2008年に台湾シネマコレクションで特別上映されたが、現在は日本での権利が切れて貴重な上映のため、予約は1日で満席となったという。

サスペンス映画であるせいか会場はいつもより男性の姿が多く目立ち、終映後には「恐かった!」という声が多く寄せられ、ホラー要素が印象強かったようだ。

同映画は日本から江口洋介を迎え、張震(チャン・チェン)とダブル主役のうえ、林嘉欣(カリーナ・ラム)、陳柏霖(チェン・ボーリン)、張鈞甯(チャン・チュンニン)、徐熙媛(バービィ・スー)という豪華キャストで話題になった。制作費2億元は当時としては最大で、この年国産映画の興行成績もトップの2200万元をあげていた。

同企画の次回は8月6日、「KANO」の上映が同じく文化センターで行われる。「KANO」は人気作のため、申し込みは先着順ではなく抽選となる。7月6日より9日までメールで受け付け、7月11日に当選者にメールで通知する。

また、4月に上映して大好評だった「藍色夏恋」を、リクエストに応えるかたちで、12月に再上映することを決定した。