台湾のLCC、Vエア(威航=VAX/ZV)は8月9日、台湾で行われた董事会(取締役会)で親会社のトランスアジア航空(復興航空=TNA/GE)への吸収合併を正式に発表した。初の台湾資本によるLCCとして誕生したVエアは、設立から3年あまりで姿を消す事になった。
Vエアは今後、9月30日が最終運航日となり翌10月1日に運航停止となる。トランスアジア航空は吸収後、台湾桃園国際空港とタイ・チェンマイ空港、福岡空港を結ぶVエアの2路線を引き継ぐ。なお、10月1日以降の航空券については、トランスアジア航空便への振替や払い戻しなどで対応する。
台湾メディアによると、トランスアジア航空の林明昇董事長は董事会で、「グループの再編を加速するため、吸収合併でシナジー効果を狙う」と話し、グループ全体の立て直しに意欲をみせたという。
復興航空は2013年11月にLCC参入を発表。Vエアは2014年12月、台北とタイの首都バンコクを結ぶ初の路線を就航し、その後、日本や韓国路線も相次いで開設していた。しかし、LCCの競争激化などでVエアは経営不振が表面化し、トランスアジア航空による吸収合併が噂されていた。