台湾南部・屏東県の潘孟安県長と屏東県観光協会及び屏東県観光関係者らはこのほど来日し、9月2日、東京・アーツ千代田3331で「光の南国—太陽が燦々と降り注ぐ台湾・屏東県」と題した観光PR発表会及び試食会を開催した。屏東県が単独で東京での観光PRを行うのはこれが初めて。
同会は日本メディアや旅行業関係者らに対し屏東県の魅力を改めて紹介し、情報発信を通じて屏東県を訪れる日本人観光客の増加を促進する事を目的とされた。会場には発進力を持つ関係者らおよそ70人が参加し、屏東の観光地や特産品などへの理解を深めた。
また、屏東県のレストラン「迷路小章魚」のBenson Huangシェフによる屏東県産のカラスミや桜海老などを使用した創作料理や、屏東県のカカオ豆職人の李松源さんが作ったチョコレート及びカカオ茶の試食・試飲も行われ、味覚でも屏東県の魅力を伝えた。
同会後、潘県長は台湾新聞の取材に対して、現在屏東県を訪れる日本人観光客は台湾を訪れる日本人観光客の約18%に留まっている事を説明。その上で「今後、台湾政府の交通部に南台湾への航空定期便の路線拡大を要求したいと思っている。もし実現すれば、1年後には少なくとも訪台日本人観光客の20%以上が屏東県を訪れるようになると確信している」と述べた。
また、「日本人の皆さんは台湾と言えば台北という印象が強いと思うが、屏東県は実は年間約1千万訪れる観光地であり、魅力に溢れた場所である」とした上で、“ハワイに負けないビーチの数々”、“農業などを体験できるエコツアー”など、観光の選択肢の多さもPR。「屏東県は観光都市を目指していく」とした。
なお、「一度実際に訪れてみないと魅力を感じられないだろう。是非機会を見つけて屏東県にいらして下さい。屏東県の人々は、私のように黒く焼けた肌の中に暖かい心を持っている。その心をもって世界中の方をお迎えしたい」と歓迎の意を述べた。
さらに、同会に出席した台湾観光協会東京事務所の鄭憶萍所長は、木造の竹田駅、日台の絆を描いた「海角七号」のロケ地などの観光スポットや屏東県特産フルーツのレンブやマグロなどの美食を紹介したほか、「新幹線で高雄の左營駅から“台湾好行”という観光バスが出ていて、交通も便利です」と交通面の利便性もアピールした。
このほど会場には、海景世界企業公司の鄭宜芳董事長、屏東県民宿協会の林榮欽理事長、屏東県観光協会の郭子義理事長など屏東県観光業界の重鎮らが参加し、日本の観光及びメディア関係者と交流を深めた。
なお、同会に合わせて、3日と4日の2日間で台湾在住のカメラマン・熊谷俊之さんの写真展「屏東印象寫真展」が開催されたほか、3日には熊谷さんと旅行ブロガー・工頭堅さんによるトークショー、4日には工頭さんとエコ旅行専門家・林秋月さんによるトークショーも行われ、多方面から屏東県の観光誘致を行った。