神奈川県と新北市は10月13日、防災及び教育に関する協定を締結した。
この協定は、防災に関しての相互連携及び日台両国の高校生同士による交流の促進を目的として締結されたもの。危機管理体制の充実強化が叫ばれる昨今、地震や台風といった災害に見舞われることの多い両国が情報共有を積極的に行うことと、若い世代での文化交流促進が狙いである。
当日は、神奈川県庁新庁舎で協定調印式が行われ、神奈川県の黒岩祐治知事と新北市の候友宜副市長が出席し、双方の間を取り持った台北駐日経済文化代表処の粘信士処長立会いのもと、同協定を調印した。
黒岩知事は、今回の協定締結によって、神奈川県と新北市との間に太いパイプが築かれることになり、そのこと自体に大きな意義があると語った。また、挨拶では、2013年に新北市を訪れた際、その発展ぶりを目の当たりにし心が躍ったと語り、今回の協定を契機として、両都市間の相互交流を更に推進していく所存を述べた。さらに、台湾の921大地震の際、当時記者として被災地に赴いた黒岩知事は、大規模な災害に見舞われたにも関わらず、日本から来訪した記者を思いやる台湾の人々の姿に心からの感動を覚えた事も語った。
一方の候副市長は、日台両国の地理的類似性に言及し、災害への対策に関しての技術交流及び情報共有を深めることによって、両国の防災力が高まるとの考えを示した。加えて、921大地震や、今年2月に台湾南部で発生した大地震の際、日本側から受けた人的及び経済的支援に対しては、一生忘れることはないと語り、東日本大震災の際には、台湾側から多額の義援金が送られたように、今後も日台両国が長期に渡って互いに助け合う関係を維持したい旨を示した。