台湾の金曲獎(グラミー賞)で最優秀バンドを4度獲得するなど、アジア圏で絶大な人気を誇る台湾の5人組ロックバンド・Mayday(五月天)が2月3日、4日の2日間に渡り、日本武道館で単独ライブを開催した。武道館での公演は、2015年8月以来今回で2回目の開催となった。同ライブのタイトルは「Re:DNA~2017 復刻版~」で、台湾で2009年に開催した「DNA」のライブ内容に少しアレンジを加えながら再現したものだった。
台湾語で歌う「モーター・ロック / 軋車」から始まり、1部の曲の内容は異なったものの、両日ともにダブルアンコールを含め27曲を熱唱し、2日間で約2万人のファンを魅了した。日本語の曲も数曲披露され、なかでも今年2月1日、日本限定盤として発売したアルバム「自伝History of Tomorrow」に収録されてある「Buzzin’」及び「Song for you feat. Akihito Okano (PORNOGRAFFITTI)」は同ライブで初披露となった。なお、「Song for you」の日本語版作詞は、日本のロックバンド・ポルノグラフィティの岡野昭仁が担当したが、2日目の公演には岡野本人がステージにサプライズで登場。「Song for you」を熱唱し、Maydayボーカルの阿信と奇跡のコラボレーションを実現した。披露後岡野は、「めっちゃ良い曲じゃん!」と絶賛し、「台湾で会おう!」と再会の約束をしてステージを去っていった。
また、曲中のバックスクリーンには中国語の歌は日本語字幕、日本語に吹き替えられた歌はその日本語の意味の中国語字幕をつける等、どの国のファンが見ても意味がわかるように工夫がされていた。なお、MC中は前回同様、大きなバックスクリーンにメンバーの会話の同時翻訳が写し出されていた。
初日のMCで阿信は、「明日のライブまでに僕たちMaydayを見つけられたらご飯を奢ってあげる」と大胆発言し、ファンの期待を膨らませた。2日目のMCでは、「実は昨日、あるファンに見つかってしまい、かつ丼を奢った。しかも一番高いやつ」と話し、会場のファンを熱狂させる等、MC中のトークでも日本のファンとの交流を図った。
さらに会場一体となってファンが熱唱したりジャンプをしたりする場面もあり、2度目の武道館ライブは両日共に大成功だった。
ライブを観たファンは、「前回も来たけど、今回もすごく良かった。ファンになって5年以上。彼らの日本語が本当に上手だから、日本語の曲もぐっと心にくる」(日本人40代女性)。「フィリピンから来ました。フィリピンではMaydayのコンサートをやらないので、コンサートのためにこうして海外に来るの」(フィリピン人20代カップル)と、日本人、台湾人だけではなく各国からMaydayを観るために日本に足を運んだファンも多く、今後も日本でのコンサート開催に期待が膨らむ。
(2017/2/20)