書籍「ユネスコ番外地 台湾世界遺産級案内」が3月10日、中央公論新社から出版された。これを記念し、3月14日には原宿の南国酒家本館で出版記念祝賀会が行われ、編著の平野久美子さんを始め、同書の日本人筆者ら、台湾文化センターの朱文清センター長らが出席し、同書出版を祝した。
同書は、台湾の世界遺産級の自然や文化を、台湾に精通する日本人筆者らが歴史的背景なども含めて深い部分まで紹介したもの。台湾は、国連に加盟しておらずユネスコの番外地になっている理由などから、今現在世界遺産に登録された場所や文化は一つもないのが現状だ。同書では、台湾の自然などを世界遺産への登録に向けて日本から応援する気持ちも込められているという。
平野さんは、「実は約6、7年もの間、考案し続けてやっと発行した書籍です。以前から発行したかったのですが、以前はお隣の大きな国を気遣う出版社さんが多く、名前を『台湾世界遺産級案内』ではなく『台湾秘境案内』にしたらいいのではなどと言われる事もありました」と裏話を話した上で、「ここ最近の日本では台湾を知りたい、応援したいという気運が高まりを見せていて、その事が同書の出版を後押ししてくれました。オールジャパンで出来た本です」と喜びの気持ちを語った。
また、筆者の1人である片倉佳史さんは、「台湾人でも、同書に載っているような素晴らしい自然と文化が台湾にある事を知らない人がまだまだ沢山います。同書のように、日本から台湾へ発信して伝えていきたい」と話したほか、朱センター長は、「“知って応援、行って応援”です。是非日本の皆さんには台北や高雄などの都会だけではなく、同書に載っているような世界遺産級の場所にも足を運んで頂ければ」と誘致した。
なお、同会主催者によると、5月12日には同書出版記念講演会も企画中だと言う。