台中市の林佳龍市長は3月8日、東京都庁を訪問し、小池百合子東京都知事と会談を行った。林市長によると、今回の訪問目的は2つあるとし、「小池都知事に是非2018年に開催する『台中フローラ世界博覧会(以下:花博)』へ来てほしい。また、東京オリンピック時の環境保護や交通計画が進んでおり、2019年に台中で開催予定の『東アジア・ユース大会』の参考にすべく、小池都知事にご教授頂きたい」との趣旨の下、会談は行われた。
小池都知事と台中は以前から密接な関係にあった。1999年に台湾中部で起きた921大震災時には、小池都知事は数人の国会議員と共に台中を訪れ支援し、地震の影響を受けた台中日本人学校の再建設が完成した際には、再び台中に足を運び、子供たちと一緒に桜の花を植えた事を明かした。小池都知事は「桜も当時の子供たちも大きく成長しているように、台中との連携もさらに大きくしていきたい」と語った。
さらに小池都知事は、東京都知事当選時に林市長より賀詞が送られてきた事や、311大震災や熊本大地震が起きた際、数多くの支援物資を提供してくれた事に対し感謝の意を述べた。
林市長はこれに対し、台湾は日本が911震災時に援助や見舞ってくれた事に対して今もなお感謝しているとし、一方、311東日本大震災時には「兄弟が受けた痛み」のような気持ちになったと当時の心境を語った。
また、林市長は2004年に小池都知事が環境大臣だった時にも1度小池都知事を訪問した事があり、その頃から小池都知事の政治上の貢献やリーダーシップ力に関心を持っていたと話した。
小池都知事は、台湾はスポーツ、文化、食品、花と様々な分野で活躍している事が大変喜ばしいとし、最後には「東京都は11つの島もあり、各島巡りのツアーも計画しているので、是非台中の旅行客が日本に遊びに来てほしい」と述べた。
なお、会談開始前、林市長は、訪問日の8日は「国際女性デー」である事から、台中産のオンシジュームの花束を贈呈した。一方小池都知事は、世界花博の開催期間について尋ねるなど興味を示したほか、2020年東京オリンピックの徽章を贈った。
(2017/3/9)