台北市信義区にある光復国民小学校(以下:光復小学校)の学生がこのほど来日し、4月28日、横浜中華学院(以下:中華学院)小学5年生の学生と交流を図った。
来日したのは、「国楽団」に所属している28人の学生。実際の所属人数は小学1年生〜6年生合わせて約100人であるが、今回は志願者の学生28人と、教員、保護者で約50人が来日となった。
「国楽」とは、琵琶、二胡、三弦などの民謡楽器を使って演奏する伝統的な音楽の一つである。
当日は「小さな世界」や「望春風」等の合奏曲に加え、ソロやアンサンブルを含め全10曲を演奏した。中華学院の学生らも曲に合わせて手拍子するなど、学生らはお互いに有意義で充実した時間を過ごした。
さらに演奏終了後は、それぞれ各グループに分かれ、国楽団は自分の楽器を中華学院の学生に音の出し方を教え、実際に楽器を体験する場も設けられた。
国は違えども、楽器を通じた小学生同士の文化交流となった。ソロで琵琶を演奏した黃若渝さんは、「このような交流は面白い。また機会があったら日本で演奏したい。日本は桜がキレイだった」と話した。
なお、黃さんは小学1年生より琵琶を始め、今年の全国音楽大会小学生部門で第2位を獲得している。一方、楽器を体験した中華学院の学生は、「楽器は難しかったけど楽しかった」とコメントした。
光復小学校の丁一航校長は、「国学団には、このような芸術交流を通して、台湾の学校と日本にいる華僑の学生の生活や勉強面での違いを学ぶ機会となれば良い」と述べた。さらに中華学院の馮彥國校長は同交流終了後、「同交流は、楽器だけではなく、人と人との繋がりである。交流すればするほど多様な要素を学べるので、今後もこのような交流会を積極的に取り入れていきたい」と語ったほか、今後は中華学院に国楽団のような部活を作っていきたいとの意思も示した。
なお、「国楽団」の来日期間は6日間で、伊東市立宇佐美小学校の学生と交流を行ったほか、ディズニーランド等の観光地にも訪れた。
(2017/5/1)