台湾貿易センター(以下:TAITRA)主催の「台湾エクセレント商品及びパテント商品商談会」が9月29日、帝国ホテルで開催され、バリエーション豊富な台湾製造メーカー74社が出展した。同展は今年で22年を迎え、TAITRA東京事務所の呉俊澤所長によると、今年は機能性をテーマに、数多くある企業のなかから厳選し、優良企業が集まったという。一方来場した日本企業の関係者は、中小企業が多く、専門商社やスーパーマーケット、ホームセンターのなどのバイヤーが来場したとの事。
なお、同展は同25日には福岡会場で、同27日には大阪会場で開催されており、各会場約500人の日本企業が来場し、大反響だったそうだ。年々進化しているアイデア品から最近流行りのトレンド品など実用性ある台湾の製品を取り揃えている。
今年初出展で注目されていたのは、高分子技術で特殊成分を配合した自然成分のハンドメイド石鹸「Fethiann International」。厳選された自然の果実と草本素材を抽出した植物性のエッセンスを融合しており、毛穴の引き締めや、ニキビ効果があるとしている。現在台湾では、薬剤師が常備している薬局や、台湾百貨店「新光三越」にも独自ブランド品として販売されており、消費者は20代〜90代と幅広い年代に使用されている。薬剤師が販売する事が信頼に繋がり、薬局での販売量は百貨店と比較すると2倍近いそうで、日本でも今後、薬剤師が常備している薬局での販売を展開していきたいとした。なお、大阪で行われた同展において、薬局を運営する企業がすでにアプローチし、順調に商談が進んでいるとの事。
さらに、50年の歴史を持つエコ重視の企業「ECOMAX TEXTILE CO.,LTD」の商品も目立った。台湾初となるペットボトルリサイクル素材を用いる紡績メーカーであり、タオルやバッグなど様々な加工製品を生み出している。なお、2011年の東日本大震災時、台湾から送られた数多くの物資のなかに同社が開発したタオルケットも含まれていたという。さらに、2001年に台湾環境保護局による「環境保護認定0923号」を取得してより、国際市場に向けた業務を開始し、現在日本では、無印良品やイオンと締結したOEM製品も実現している。ペットボトルのほか、いらなくなった籾殻や、竹墨、食べ終わった牡蠣の殻などをリサイクルし加工した製品も多く製造している。
一方、ゲーム用ハードウェアメーカーの「Zeroplus」は、Xbox OneからPS4に変換するコンバーターやコントローラーアダプターなどの開発を行っている。現在はAmazonでの販売を主にしており、日本のほか、香港、ヨーロッパの方で人気ある商品となっている。なお、グローバルジャパンの佐藤千世取締役は、インターネットで同社製品の存在を知った上、自らアプローチし、今月8月より正式に日本での総合代理店になったという。開発が強みの同社製品では、コードレス電話用のリチウム電池や高速充電可能なApple認定製品を生み出しており、今後は同社が開発したこのような家電製品を日本で販売していきたいとした。
なお、商談会開始前にはオープニングセレモニーが行われ、TAITRA東京事務所の呉所長のほか、同展後援者である日本台湾交流協会の貿易経済部石田靖博次長、日本貿易振興機構東京商工会議所企画部の清水顕司海外地域戦略主幹らが出席した。
(2017/9/30)