教育旅行推進の招請事業が今年もスタート

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台湾側教育関係者ら記念撮影

日本政府観光局(JNTO)は、台湾訪日教育旅行の推進を目的に10月17日~21日の5日間、来日した台湾の学校校長ら教育関係者約120人に対し、各地方の学校や観光地の視察を含んだ招請事業を行っている。台湾教育関係者は関東や北海道、沖縄など各方面、13コースに別れて視察を行う。

交流会の様子

招請事業に先立ち、初日の17日には台湾訪日教育旅行交流会が京王プラザホテルで開催され、日本の観光関連業者と台湾教育関係者ら各約120人が、各テーブルで意見交換を行った。

初めての面会でお互い自己紹介し合った

同事業に過去3回参加している国立土庫高級商工職業學校の何佩玲校長によると、同学校では毎年5月の修学旅行では日本を選択しているそうだ。「来年の修学旅行は学生を関東に連れて行きたい」との意思の下、今回は埼玉、千葉、長野の視察コースを選んだ。何校長は「日本関係者と知り合う機会を与えてくれるこの交流会は私たちにとってとても意義がある」と話した。

各テーブルで意見交換が行われた

一方、石川県から参加した石川県観光戦略推進部国際観光課の横山慶典主任主事は、「意見交換では、台湾側の学校はどのような体験プログラムを希望しているか等のニーズを聞いたりした。意見交換の時間が限られていたので、本日から始まる招請事業で、しっかりPRしていきたい」と話した。

なお、JNTOから出向している日本台湾交流協会台北事務所経済部の中杉元主任によると、今回の教育旅行交流はJNTOの訪日客数増加させる事業の一環だという。「修学旅行を通じて今後、訪日観光客のリピートに繋がる事が願いである」と話した。

 

台湾側に向けた講演会実施

同交流会前には、全国修学旅行研究協会の木田一彦国際担当部長(前埼玉県立草加高等学校校長)が台湾教育関係者に向け、「日本の高等学校と臺灣の高級中学との学校交流について~埼玉県の教育事業~」をテーマに講演会を行った。

全国修学旅行研究協会の木田一彦国際担当部長は台湾側に対し講演を行った

木田国際担当部長は平成21年に、埼玉県の県立高校初めてとなる海外修学旅行(台湾)を実施した実績がある。それ以降、台湾の学生との交流の機会を増やすなど、修学旅行を通じた日台学生交流促進に尽力してきた。

木田国際担当部長は以前来日した校長らのリクエストから、講演のなかでは、埼玉県の教育活動の取り組みや、教育重点施策、これまでの日台学生交流について触れた。さらに、自身の経験から、書道や部活など体験プログラムや、ホームステイプログラムの実施、また、帰国しても学生同士が連絡取れるよう、手作りの名刺を用意するなどのアドバイスも行なった。