台湾貿易センター国際企業人材育成センター(ITI)の日本語プログラム研修生のうち、福岡で実務研修を行う22人が1月28日(日)に福岡空港に到着した。
福岡での研修は、日本の企業などの現場を体験するために、台湾貿易センター(TITRA)福岡事務所と福岡県が連携して2003年度から実施しているもので、今年が15回目となる。
福岡地方はここ数日強い寒気に覆われており、生徒たちは空港の建物を出てバスに向かう途中も「寒い、寒い」を口にしながらの移動となったが、着いたホテルの目の前に台湾の誇る自転車メーカー「GIANT」の直営店を発見した時には誇らしげな表情を取り戻した。
ホテルでは、さっそくTAITRA福岡事務所の池内彩子氏と福岡県商工部の山谷貴章氏から研修内容、滞在中の生活、日本の企業のビジネス文化などについてのオリエンテーションを受けた。
池内氏は、滞在中のスケジュールを丁寧に説明するとともに、生徒には台湾を代表して福岡に来たのだという気持ちを持ってもらいたいこと。ビジネスの習慣などの違いに戸惑ったり、研修先にお願いしたいことができた場合には、まず自分か山谷氏に相談して欲しいと話した。
山谷氏は、福岡市内での交通機関の利用の仕方や万一アクシデントがあった時の救急連絡の仕方を説明するとともに、日本はいま最も寒い時期だが、企業の事務所や商業施設、飲食店などでは強く暖房をしているところもあるので、簡単に着脱が出来るような服装で体調管理をしてほしいこと。風邪などでせっかくの研修機会をフイにするようなことが無いように注意することを話した。
翌29日午前10:00に一行は福岡県庁を表敬訪問して、商工部の岩永龍治次長並びに恒吉隆裕課長をはじめとする県職員の出迎えを受けた。岩永次長からは福岡県にとって非常に大事なパートナーである台湾からの来訪を歓迎するとともに、3週間の研修期間中に福岡の良いところも悪いところもみてもらいたいとの言葉を貰った。
次いで訪れた台北駐福岡経済文化辦事處では、戎義俊處長が「九州と台湾の強固な信頼関係」と題する講演を行い、台湾が世界一の親日国家であること、日台両国の地方都市交流がますます加速していること、台湾に残る「日本精神」に日台両国ともに誇りを持つべきこと、日本人が台湾に残した遺産、高校生の修学旅行など日台両国の青少年交流が活発に行われていること、などを述べ、今回の研修において実務の勉強とともに、ぜひ日台の強い絆を感じ取ってもらいたいとの期待を示した。
生徒たちは、30日の受入れ企業との交流昼食会を経て、31日から2月22日までの間、JR九州、正興電機製作所、RKB毎日放送、西日本新聞社、日本通運、ロイヤルホールディングスなど18社に分かれて研修するが、その模様については、追ってこのブログでお伝えしたい。