都内レストランで4月21日に開催された2017年度在日台湾婦女会の総会において、台湾に詳しい拓殖大学海外事情研究所の丹羽文生准教授が招かれ、講演を行った。
丹羽准教授は講演において、日本と台湾のこれまでの歴史的関係や、地方自治体同士の交流などの例を用い、近年では日台関係が密接な関係になってきた事を主張。また、今後さらなる日台関係強化を求めると同時に、日本の外交は主体性を持って台湾と接するべきだとした。丹羽准教授は「台湾は親日と言われているが、台湾が今後も親日で有り続けるか否かは日本の対応次第である」とし、在日台湾人の戸籍にある国籍と出生地欄を「中国」から「台湾」への変更など4点を喫緊の課題として挙げ、日本が早急に課題に向け取り組むよう主張した。
丹羽准教授は、1999年9月21日に台湾中部で発生した921大地震の際、10日間災害救援ボランティアとして現地に足を運んだ事をきっかけに、20年以上台湾の研究を続けている。また、丹羽氏の玄祖父の弟が台湾統治時代の台湾総督府法院と宜蘭市庁の通訳を担当していた「丹羽次吉氏」だった事からも台湾との縁が深い。
在日台湾婦女会、新会長に武田会長が就任
一方、同総会では会長の交代も行われ、新しい会長に武田佳蓉子会長が就任した。武田会長は「若い世代に台湾の魅力をもっと知ってほしい」とし、「会の理事から料理教室や台湾に関する講演会をやりたいなど、沢山声が上がっている。若い世代を主体に今後の活動内容を決めていきたい」と今後の豊富について述べた。
なお、総会には台湾立法院顧問の李俊毅顧問が台湾から参加したほか、台北駐日経済文化代表処の郭仲熙副代表、全日本台湾連合会の趙中正会長、在日台湾同鄉会の王紹英会長、台湾研究フォーラムの永山英樹会長ら多数の来賓が参加し、武田会長の就任を祝った。